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『ある転生者の奮闘記』
TURN16
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セントス。本日天気晴朗ナレドモ浪高シ』





―――惑星対馬宙域―――

「惑星対馬を視認しました」

「よし、マストにZ旗を掲げて、全艦隊に電文を送れッ!!」

 俺は全艦隊にある電文を送る。

 勿論、電文はあれやな。

『皇国ノ興廃、コノ一戦ニ在リ。各員一層奮励努力セヨ』

 Z旗だけなのは何か物足りひんからわざわざ文面に表したんやな。

「敵元艦隊がワープアウトしましたッ!!」

 ………来たな。

「全艦、左砲戦やッ!!取り舵一杯ッ!!」

「とぉーりかぁーじッ!!」

 艦隊は取り舵をする。

 自衛艦隊に気付いた元艦隊はレーザー砲による砲撃をするが、特雷型駆逐艦が大半を占めているので然程効果は無い。

「砲撃準備完了ッ!!」

 オペレーターが報告する。

「敵艦より通信が来ています」

「通信パネルに切り換えろ」

『俺は元の皇帝ランス・ハーンだッ!! 貴様らは大人しく降伏して俺に女を渡せば死なずに生き長らえる。さぁどうする日本?』

「……いきなりの高圧的な態度やな」

 俺はランスに言う。

「そんで女を渡せば死なずに済むと?」

『ガハハハ、そうだッ!! 女さえ俺に渡せば死なずに済む。さっさと女を俺に渡せ』

 馬鹿(ランス)が俺を睨む。

 そして俺は――。

「だが断る」

「何ぃ?」

「貴様にやるような日本人女性などおらんって言ってるんやカスッ!!」

 俺はそう言って通信を切った。

「全艦、撃ち方始めェッ!!」

「撃ェッ!!」

 全艦隊から一斉に家電粒子砲(ビーム砲)が発射された。

 ビーム砲は次々と元艦隊の雷撃駆逐艦に命中した。

「撃てェッ!!奴等に隊列を組ませる暇を作らせるなッ!!」

 俺はそう叫んだ。








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