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雲は遠くて
67章 竜太郎の新しい恋人に、奈緒美!?
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かもしれないよね。
いつの夜だったか、ふたりで、バーのカウンターで、
ジョニー・デップが演じる、2003年ころの映画、愛する心の探究者のような、
伝説の伊達男、ドンファンを名乗る男の恋愛遍歴を描いた『ドンファン』について、
竜さんと、<あれは、男のロマンが感じられて、いい映画だよね>と語り合ったけど、
竜さん、生き方が、どこかあのドンファンに近いかもなぁ、
それも男の夢のひとつってところだろうけど・・・、・・・と信也は思うのであった。

「わたしも、きょうは、オレンジジュースにしようかしら?」

 ぼんやりとしている信也を見つめるようして、その右隣の席にいる、
ピンクのニットを着ている大沢詩織が、微笑みながらそういった。

「詩織ちゃんも、奈緒美ちゃんも、ちょっとくらい、おれたちと一緒に飲みませんか。
せっかくの機会なんですから。ははは。
このお店の赤ワインは、女性に人気があって、おいしいですからね。
詩織ちゃんも、奈緒美ちゃんも、美結ちゃんも、美樹ちゃんも、裕子ちゃんも、
わかってもらえるだろうけど、おれや信ちゃんや幸ちゃんや陽斗さんもだろうけど、男って、
頭の中をフル回転させることが多くってね、そんな脳の疲れを取るのには、
お酒が1番ってことらしいんですよ。
それにしても、おれたちはちょっと飲みすぎかも知れないけどね。あっはっは」

 声を出してわらう竜太郎だった。そんな竜太郎を見ながら、同じテーブルの席にいる、
詩織、奈緒美と、信也の妹の美結や清原美樹の、4人の女性たちは、
おたがいに目を合わせて微笑んだ。

「竜太郎さんと信ちゃんは、ほんとうに仲がいいんですね。なんか、いつ見ても一緒にいて、
お酒を飲んで楽しんでいるみたいなんですもの!ねえ、(はる)くん?」

 清原美樹がそういって微笑む。美樹の右隣には、美樹の彼氏の松下陽斗(はると)がいる。

「うん、ほんと、竜さんと信ちゃんって、仲いいよね」といって、陽斗はみんなを見わたしてわらう。

「陽さんから見ても、仲良く見えますかぁ。お互いに、遠慮なく、言いたいこと言うから、
よくケンカもしてるんですけどね!あっはっはは。でもまあ、
おれと信ちゃんは、仲のいい酒飲み友だちなんでしょうね。でもよかったですよ。
オレと信ちゃんが、同じ会社の人間でなかったことが。これが同じ会社に勤めていたりしたら、
いろいろと問題ですからね。会社って組織は、特定の人間と、特別に仲良くなったりすると、
いろいろと問題が発生するところなんですから。組織って、いろいろと窮屈ですよね。あっはっは」

 そういって、わらいながら、頭をちょっとかく、竜太郎である。

「わたしも、お兄ちゃんと竜太郎さんって、どうしてそんなに仲がいいんだろって、
ふと思
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