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『自分:第1章』
『人格分け』
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て聞こえにくかったりして怒る客も居た...
暇な時間帯は静かやから、慣れるまで耳の感覚がおかしかった。

『売上』を上げる事。
それは、こっちで学んだ。
ボトルどれくらいだったら空けるとか、キープさすとか...

セクキャバでも売上はあったけど、強引な売上はした事がない。

此処は半強制的にノルマがあった。
田舎やし、店の存続の為に、それなりに売上は必要なんは理解できる。

Rougeでは、売上とか言われたことなくて、てか、最低限のするべき事とかだけで、後は見て覚えてって感じだったから...
今考えたら、ママ自身が飲んで飲んでってしてた。
客によっては零那を紹介してくれてボトル入れて貰ったり。

零那自身が汲み取らなあかんかったこと、全然出来てなかった。
MATSURIで売上を学んでからはRougeでも考えた。
でも、客層違うし方針も違うし...どうしたら良いか解らんかった。

ママは口に出さんだけであって、売上は上げた方が良いに決まってるよね?
ただ、客を間違えたり方法を間違えると怖いし...
下手な遠慮が悪循環を招いた。

MATSURIでは、オ-ダ-や本数、正の字を自分で書いてた。

それを、最後にママが計算して会計する。
客によってはセクハラ料金が発生してた。
基本がはっちゃける店やから、お触り無しでも触る人は居る。

チークダンス中に指入れされたこともある。
アゲアゲ系の時はジャンプで盛り上がってる。
その時は下着ずらされたりブラ外されたり、胸をモロ晒されたり...
今の時代なら摘発されるかもって事もあった。



ママの店は、ママの人間性もあって、基本的に優しいお客さんが多かった。
親身になってくれるお客さんも。
MATSURIで働いて疲れた次の日は、こっちで癒されてしまってる感じ。
あかんやんか。
自分がお客さんを癒したり楽しませたりせなあかんのに。
完全に、ママに、お客さんに、甘えてしまってた。

カウンター越しやと緊張するからって隣行ったりしてた。
汚い話、売上いけると思ったら馬鹿みたいに飲んだりオ-ダ-頼んだりした。
甘えられるのが好きそうな客には、わざと『女』を利用した。

プライベートの零那じゃ無く、仕事が始まれば、店の零那に切り替えなあかん。
でも、基本的に甘えるのが下手やし嘘つくのも下手やし、どうにもならん事もあった。
それでも、一切可愛げの無い自分が、何とか少し可愛らしくなれる様にはなった...


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