神風と流星
Chapter2:龍の帰還
Data.16 再開は広場で
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スナが現れた。
「はにゃ?キリトくんとアスナちゃん?どしたん?」
「どしたん?の前に俺に謝罪は無いのか。二時間も待たせやがって」
「はうっ!痛い!痛いであります!」
二時間ぶりに現れたと思ったらいきなり脳天気な発言をした馬鹿のこめかみをグリグリする。これは地味に痛いのだ。
「ふふっ。二人は相変わらず仲良しだね」
「そういうアスナも変わらないみたいだな」
「たった四日間でそうそう人は変わらないさ」
「お前には言ってねえよ底辺センス男」
俺にdisられてションボリしてるキリトを余所に、俺とアスナは会話を続ける。
「で、アスナはどうしたんだ?」
「ちょっと武器の強化に来たら、二人を見かけたから」
「……アスナも武器強化か」
一人のゲーマーとして、周りが当たり前にやってることをしてないと、何だか置いてかれたような気分になってしまうのはよくあることだろう。俺もたまには強化してみるかな、どうせ使い捨てだけど。
「強化素材はどれくらい持ってきた?」
立ち直ったキリトがアスナに訊く。
「えっと、成功率80%くらいは持ってきたけど……」
「80%か……」
それを聞いたキリトの顔が曇る。少し考えて思い当った。
「さっきの奴からの流れの心配か?」
「ああ。なんだか嫌な予感がするんだ」
こういう時のキリトの勘は大抵当たる。いつもは鈍いくせに、肝心なところで鋭い奴なのだ。
「?さっきの奴って?」
「さっきそこで強化を四連続で失敗した奴がいたんだよ」
「へぇ、でもその人と私の強化は関係ないでしょう?」
「それがそうとも言い切れないんだよなぁ……」
キリトが歯切れ悪く言うのを受けて、アスナの頭上のクエスチョンマークがさらに増える。
「簡単に言うとな、こういうMMOにおける運が絡むシステムには流れってのがあるんだ」
「流れ?」
「失敗したらまた次も失敗、成功したらその後も成功……みたいな感じでな」
「ふーん……」
俺とキリトによる『流れ』の解説を聞いて、表情を曇らせるアスナ。そんな中、今まで黙っていたバカが言う。
「それならさ、もうちょっと確率を上げて出来るだけ運の要素を排除しようよ」
「あ?」
「だーかーらー!みんなでアスナちゃんの強化素材をもっと集めようってこと!」
「え、わ、悪いよそんなの!」
アスナは慌てた様子で手をパタパタと振るが、俺はシズクの意見に賛成だった。
「お前はどうする?」
「まあ、やってもいいんじゃないか?」
「というわけだ。手伝うぜ、アスナ」
「……ありがとう」
こうして再びはぐれ者たちの四人パ
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