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幸運E−のIS学園生活
フラグが立ちましたよ皆さん
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はぁ、全く良い断り文句も思いつかないまま次の日が来てしまった。告られた経験なんて無いに等しいからな俺、いや、寧ろありまくったらそれはそれで如何なの?って思うけどさ。身を固めるのも良いと思うけどそれだけだとなぁ、ぶっちゃけちゃうと俺の寿命はかなり短い。日本の平均寿命は82.6歳だと思うが俺の寿命はそれの約半分ほどしかない。テロメアが短いんだ、生まれつき。すいません言いたかったんです、でも短いのはマジだ。細胞分裂の回数を決める要素で、言い方を変えてしまえば命の回数券だ。まあテロメアが短ければその分早く死ぬという認識で間違ってない。

そんなわけで結婚を前提として交際をした場合、真っ先に俺は死ぬわけで箒嬢を残していく事になり彼女を悲しませる事になる。愛する人に先立たれて残されるというのは辛いことだ。

「よっ心!」
「おういっちーおっは〜」
「?なあなんかあったのか?」
「なんかって?」
「いや、違和感って言うかさ。元気ないからさ」

………なんでこいつはこういう所は鋭いんだよ。はぁ、この鈍感は。

「さぁねぇ?寝起きが悪かったから?」
「そっか、まあ今日は日曜だしのんびりして元気出していこうぜ」
「だな」

いやぁ土曜日が本当に濃かったな。ダンダンと遊びに行って箒嬢に告白されて千冬さんに俺の秘密がバれて、何やってんだ俺は。字面だけ羅列したらすげぇ事になりそうだ。

「なあ心、お前さ。自由に生きてみたらどうだ?」
「なっ、いきなり何を言い出すんだお前!?キモッ!!?」
「ガチ引きするなよ!!!」

いやだっていきなり脈絡もなくそんなこと言われたら引くだろ普通!っつうかマジで何!?本当にいきなり何!?

「いや俺から見たら心って本当にすごいと思うんだ、勉強も運動も出来るし。挙句の果てに束さんの助手だしさ、俺の目標の一人さ」
「だからいきなりなんだっての」
「でもさ、自分の事を虚ろにしてる感じが強いんだよ。自分の事を理由にして他人の幸せを優先してる」

何………を、言ってん、だ……?

「例えばさ、心に付き合って欲しいって言った女子がいるけど、心は他の男と付き合った方が幸せだって断るって感じ?自分が幸せになろうとしないじゃん」

い、いっちーの癖に俺の確信を付きやがった!!今まで俺がやってきた他人優先を見抜かれた!!バレない程度にやってきたと思ったのに!………自分の幸せか

「そう、思うか?」
「ああ思う、相手が如何思うが自分が幸せになりながら相手を幸せにする方法だってあると思うんだ俺は。難しいとは思うけど出来ない事は無いさ、心ならやってのけると思うぜ?」
「………」
「まいった、ねぇこりゃ」

いっちーに此処まで言われて、しかも、もやもやが全部晴れちまった、愉快だねぇ、本当に愉快だなこれは
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