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大和
第一章
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戦える」
「大和がいる」
「あの船がある限り」 
 こう信じられるのだった。そして力も出た。彼等は大和を見て奮い立つのだった。そのうえで戦いの中を生き抜いていたのである。
 だが戦局はやはり悪化していく。日本にとって。拡大されていた戦線は縮小し遂には沖縄にまで敵が来た。それで、であった。
 大和をだ。沖縄に出撃させることになったのだ。だがこれを聞いてだ。
 連合艦隊司令長官である小沢治三郎はだ。苦い顔で言った。
「積極的なのはいい」
「はい」
 報告した士官も彼の言葉に応える。
「だがこれはだ」
「これはですか」
「作戦なのか」
 小沢はこう言うのであった。

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