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僕の周りには変わり種が多い
九校戦編
第9話 テロ?
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めながら、迫ってくる大型車が射程内に入ってきたところで、大きな魔法式の順番に術式解体で吹き飛ばしていき、次々と起動式の再発動と術式解体のサイオンをとばしていく中で、

「十文字!」

十文字会頭の顔をみたが、あせっている感じがする。まだ、車両停止と、衝突時の爆発の危険性で魔法を発動できないのだろう。少したってから、

「わたしが火を」

その最後の女性の声、深雪の声が聞こえたところで、術式解体の発動はやめることにした。魔法式を吹き飛ばしたのは半分ぐらいだが、大型車のふきんの残りのサイオン量は最初の3分の1にも満たないだろう。彼女なら、残りの魔法式によるサイオン量でも影響を受けない。そう思ったからだが、彼女が魔法を発動する前に、一瞬だが、特徴的なパターンを持つ魔法式が大型車のところで複数発生している。その魔法式が消えた瞬間に、振動系魔法の魔法式が大型車にかかって、火を鎮火させている。その火が消えた状態の大型車を、十文字会頭が移動魔法の停止の壁で、受け止めていた。

しかし、大型車に視えた、あの独特のサイオンパターンは、起動式や魔法式を直接分解・無効化する術式解散『グラム・ディスパージョン』だ。魔法式を完全な把握や、定量的な把握はしなくてもよいが、定性的な事は100%わかっていなければ、術式解散は不可能だ。そうでなければ、術式解散そのものが失敗する。あの状況で、魔法式の解析ができるとしたら、達也か。どれだけの隠し玉を持っているのやら。

十文字会頭に声をかけていた七草生徒会長が、深雪や僕に声をかけてくれた。

「魔法式を削減してくれた陸名くん。深雪さんも素晴らしい魔法だったわ。あの短時間にあんな絶妙なバランスの魔法式を構築できるなんて、私たち3年生にも難しいわね」

「このバスに減速系魔法をかけてくれた誰かのおかげで、対象の魔法式を削る準備の時間を作ることができました」

「光栄です。会長。ですが、魔法式を選ぶ時間が出来たのは、市原先輩がバスを止めて下さったからのと、冷静さを保てたのはサイオン量を抑えてくれた陸名さんのおかげです。そうでなければとっさにどんな無茶をしてしまったのか、自分でも少し怖いです。市原先輩、陸名さん、ありがとうございました」

誰が減速魔法をかけたかまで見分けていたとは、魔法力だけじゃないなぁと、あらためて深雪も何らかの場数を踏んでいるのだろうと感じた。それでなければ、達也がブランシュのアジトに入ったあと、前に人がいた中で1人では残さないだろう。あのとき感じていたプシオンから、そういう推測にたどりついたのだが。

その後は渡辺風紀委員長が、一番最初に魔法を放った千代田先輩に説教をしたあとに、深雪と僕にいぶかしげな視線を投げかけているとともに、何かを問いかけたそうだったが、長くは続かずに視線をはずし
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