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霹靂の錬金術師
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気ですね。じゃあまだまだ死ねるということですね。では次は趣向を変えましょうか」

そう言ってエンヴィーの体の真ん中あたりに雷を持続的に落とし、肉を削っていく。エンヴィーの大絶叫を聞きながら、お目当ての物を見つける。赤黒く巨大なそれは禍々しく脈動し、命の在処を示していた。すなわち、心臓だ。

「心臓に電気を流して通常では考えられない程の脈拍にしてあげます」

そう言ってエンヴィーの心臓に電気を流す。それにより心臓は急激に脈拍を速いものにする。

「息が切れてくるでしょう?」

エンヴィーは口をだらしなく開き、長い舌を出し酸素を犬のように求めた。
その口めがけて、喉の奥に届くように雷を叩き込み喉を潰し息ができないようにする。


「こうすると身体は酸素を求めるのに酸素を取り込めなくなる。つまり窒息と同じ様な状態になるんです」

エンヴィーは直ぐにこめかみに血管を浮かび上がらせながら苦しみにのたうち回るようになった。

「そして結果も窒息死と同じで、顔を真っ赤にしながら、糞尿を垂らしながら、死んでゆくんです」

これはイシュヴァールで感電が人体に与える実験で得た、最も苦しみながら死んでいく方法だ。
手足はもがれ、喉も潰され、のたうち回るしか能が無いその様に私は大きな背徳感とともにそれを遥かに凌駕する満足感を覚えていた。

「貴方が引き起こしたイシュヴァール殲滅戦が教えてくれたんですよ。ありがとうございます」

最後の一言には最大の皮肉を込めた。
エンヴィーは耳は聞こえているので悔しげに一層大きくのたうつ。しかし当然、私に危害を加えることも、下品な口を聞くこともできない。
あとはこれを眺めながらエンヴィーが死ぬのを待てばいい。私がその様をまじまじと最後まで鑑賞してやろうと、居住まいを少し正した時、後ろから、待ってくれ!というエドワード君の切迫した叫びがかかった。

「なんですか?手出しは必要ありませんよ?」

顔だけをエドワード君に向け、極力笑顔で諭すように優しく言う。
エドワード君は血の海を勢いよく掻き分けながら私に近づいてきた。

「違う! もしかしたらここから出られるかもしれない!それにはエンヴィーの協力が必要なんだ!!」

「どういう事ですか? 納得できるよう説明して下さい」

エドワード君はエンヴィーには聞かせられない話なのか私に耳を貸すように仕草で伝えてきた。私はエンヴィーから少し離れ、エドワード君の口に耳を寄せる。

「ロス少尉の時にクセルクセスを通った時の話なんだけど、」

なるほど、確かにマリア・ロス少尉の生存はあまり広めない方がいい。
エドワード君の説明によると私から離れたあと、ある遺跡の一部を見つけ、それがマリア・ロス少尉の際に行ったクセルクセス遺跡の一部では
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