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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第23話 「祝福の風」
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そうなことだし、もしも何かあってたら……はやてだけでなく、お前達にまで怒られてたかもしれないんだから」
「そうだな……何でも話せとは言わないが、あまり心配をかけるようなことはするな。カートリッジシステムのテストならばまだしも融合騎……それも試作機となれば事故が起きてもおかしくないんだ。私やシャマル、ザフィーラはともかく、主はやてやヴィータはお前のことになると平静さを失いかねん」

 そう言われると申し訳ないと思う一方で、大切に思ってくれているのだと嬉しく思った。しかし、俺からすれば

「分かった……って言いたいところだけど、デバイスのテストは俺の仕事なんだが。それに俺よりも現場に出てるお前達の方がよっぽど危ないだろ。お前達が強いのは知ってるけど……正直に言えば、毎日のように心配してるんだからな」
「む……そう言われると強くは言えなくなるな」
「強く言う必要もあるまい」

 会話に入ってきたのは、人型になっているザフィーラ。狼型のほうを見ることが多いので、何となく違和感のようなものがある。身長や体型に差があるのが最大の理由かもしれないが。

「我らは互いを大切に思っている。そのことも互いに理解しているのだ。口外してはならない場合を除いて、簡単に説明するようにすればよかろう」
「そうだな。無口なザフィーラに言われちゃ仕方ない。……あぁそうだ。ザフィーラ、いつかでいいから体術とか防御系の魔法教えてくれよ」
「ん? それは別に構わんが……」

 ザフィーラは肯定の意思を示したのだが、視線は俺から動いた。それを追った先に居たのはシグナム。どことなく機嫌が悪そうに見えるのは気のせいだろうか?

「なぜ私を見る?」
「いや、お前はショウに剣術を教えているだろう。それにショウが教えてくれと言ったとき、表情が多少だが変わった。愛弟子を取られたくないと思っているのではないかと思ってな」
「なっ……馬鹿なことを言うな。別に弟子とは思っていない。そもそも、ショウが誰から何を教わるのも自由だろう」
「そうか。なら良いのだが」

 良いも何も……シグナムが俺を独り占めしたいみたいな感情を抱くわけないと思うんだが。
 そんな思いを抱きながらシグナムに視線を送ると、こちらの動きを予期していたのか視線が重なった。彼女の顔はどこか不服そうに見える。

「ショウ、変な誤解はするなよ」
「いやしてないけど。シグナムがそういう感情を抱きそうなのは、はやてくらいだろうし」
「お前な……主が大切なのは認めるが、別に誰かに取られたくないなどとは思っていない」
「へぇ……」
「何だその反応は?」
「別に。ただはやてバカのシグナムが言ったから」

 はやてバカという言葉が気に障ったのか、シグナムはむすっとした顔を浮かべて俺の頭に手を置いて、「バカ
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