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『曹徳の奮闘記』改訂版
第四十八話
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のじゃがな………」

 美羽は意味深な言葉を言う。

「大丈夫だ美羽。クロエ達ならやってくれてるさ」

 俺は美羽にそう言った。





 そして、袁術軍六万の兵力は合肥を包囲した。

「袁術軍が攻撃してこないな………」

 城壁の上で袁術軍の行動を見ている満寵が呟く。

「満寵様、袁術軍はわれらを兵糧攻めにするのではないですか?」

 部下の一人が具申する。

「むぅ、だが曹操様が合肥の状態に気づけば直ぐに軍を寄越して下さるはずだ。流石に兵糧攻めは無いだろう」

 満寵はそう判断する。

「しかし、奴等の狙いは何だ?」

 満寵の呟きに誰も答える事は出来なかった。





 そしてその夜、遂に袁術軍は動いたのである。

「満寵様ッ!! 袁術軍が進軍してきますッ!!」

「来たかッ!! 弓隊は射程に入ったら射ちまくれッ!!」

 満寵はそう指示を出した時、何か焦げ臭い匂いがした。

「何だこの匂いは?」

「た、大変ですッ!! 町で放火が起こりましたッ!!」

「何ィッ!?」

 兵士からの報告に満寵は驚いた。




「大変だ大変だッ!! 袁術軍が放火しているぞッ!!」

「町に袁術軍が侵入しているぞッ!!」

「………まさか撹乱させるとはな………」

 物陰に隠れているクロエが呟く。

 合肥を攻略する時に賈駆が提案したのが少数を敵の中に商人などの変装して、味方が来た時に中から撹乱させるのだ。

「さぁ急いで城門に向かって門を開けるぞッ!!」

『ハッ!!』

 クロエ達は城急いで門に向かった。






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