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英雄は誰がために立つ
Life2 不確かな日常
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あれば失礼に当たるのだが疑問で返すグレイフィア。

 「あー、もしかして御二人は、エクスカリバ―についてそれほど詳しくないのでしょうか?」
 「いや、それなりには知っているよ。確か、カムランの丘での戦・・・あっ!!」
 「サーゼクス様?如何(いかが)しました?」

 士郎の質問により、自身の知識をなぞらえる様に口に出して気づいたサーゼクス。

 「いや、士郎の言いたい事が分かったんだ。エクスカリバ―はカムランの丘の戦いの後に、湖の乙女に返却されているはずなのさ。にも拘らず、聖剣エクスカリバ―は大戦時に使用されて結果的には――――」
 「――――折れた。・・成程。つまり、大戦時で使われたのは、天界が伝承をなぞった上で出来るだけ再現する様に制作された模造品の可能性が高い、と言う訳ですね?」

 グレイフィアの確認を取る様な返しに、「はい」「うん」と頷く2人。

 「ありがとう、士郎。あくまで可能性の段階ではあるが貴重な情報だ。しかし、今は置いておこう。たとえ偽物であろうと、僕ら悪魔からすれば死活問題だからね」
 「了解しました。では続きですが・・・計画責任者バルパー・ガリレイですか・・」
 「ああ。だけどその男は、やり過ぎたようで今では堕天使側の人間さ」
 「では、今回の首謀者は堕天使側のトップ「神の子を見張る者(グリゴリ)」の総督、アザゼルですか?」

 士郎の問いかけを、横に首を振り否定するサーゼクス。

 「いや、それは無いだろう。彼は大戦後しばらくしてから、戦争嫌いだと聞いた事が有る。恐らくは《戦争狂》と言う名で知られてる、コカビエル当りだろう」
 「そうでしょうね。彼のお方は、大戦後も何かにつけて、アザゼル総督に何度も直談判をしているという情報も入っている位ですから」
 「まぁ、といっても、これらは情報を踏まえた上での僕の勝手な想像だ。だが、聖剣計画関連で何者かが蠢いていること自体は、確かな様なんだ。だから、士郎にも気にかけて欲しいのさ」
 「了解しました。また何か追加情報が入れば、お願いします」

 「うん、君もね」と言う会話を最後に、その場を後にした。


 −Interlude−


 ―――――と、そんな事がつい先日有ったため、都合が良かったのだ。

 台所の洗い物を終えて自室に戻り通学の準備をする士郎に、念話が届く。

 【―――――・・・―――――・・・――――・・・――――】
 「ああ、姉さんや父さん、母さんが出かけている間に、解決してもらえるのがベストだな」
 【・・・――――・・・――――・・・――――・・・――――】
 「ああ、出来るなら静観していたいが、そうもいかない場合は出張るしかないが――――――――(・・・・・・)、お前は極力出るなよ。いざとな
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