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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第22話 「レーネの相談」
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うな気分だ」

 そんなことを言うレーネに私は呆れてしまった。
 母親って……あなた、私とほとんど年齢変わらないでしょう。ぼんやりしてるというか、マイペースというか本当昔から変わらないわね。何だかショウくんが年齢以上にしっかりしてる理由が分かる気がするわ。

「おふたりは仲がよろしいのですね」
「そう? こうして話すのも久しぶりなのだけれど……そういえばレーネ、あなた桃子さんと知り合いだったのね」
「ん、あぁそれは義姉さんが桃子くんの友人だったんだ。ここに暮らし始めてからはたまに会って話をしていてね。ショウが桃子くんにお菓子作りを習っていることもあって、桃子くんからはあの子の話をたくさん聞けて私も助かっているよ」

 レーネ……普通はあなたが桃子さんにショウくんのことを話すところでしょ。それじゃあ、まるで桃子さんがショウくんの母親みたいで立場が逆転してるじゃない。
 私の内心を察したのか、桃子さんやシャマルさんは苦笑いをしている。だけどレーネは私達の反応に首を傾げた。天才というのはどこか普通の人とは違うものなんでしょうけど、これくらいは分かってほしいと思う私はおかしくないはず。


「はぁ……あなたって人は。まあいいわ。相談したいって言ってたけど、ショウくんとケンカでもしたの?」
「リンディ、何でそういう話が真っ先に出てくるんだ。他にも色々とあるだろう?」
「そんなの――」

 あなたが人のことをおちょくる言動や家事力の低さからショウくんの堪忍袋が切れたと思ったから……、なんてのはさすがに言えないわよね。

「――悩みそうなのがあの子のことくらいしか思い浮かばないからよ。それで違うの?」
「もちろん違うさ。生憎私はあの子とケンカなんかしたことがないよ……まあ最近はケンカが起きるほど顔を合わせていないのだがね」

 な……なんで自信満々に言った後にすれ違いをアピールするのかしら。返答に困るじゃない。少しは相手の気持ちも考えて言葉を発してほしいわ。

「それに私がいないほうが楽だとも言われたことがあるよ」
「レ、レーネさん……さらりと言うことじゃないと思うんですが?」
「シャマルさん、いちいち気にしてたらきりがないわよ。レーネ、さっさと本題に入りなさい」
「そう急かさないでくれ。こちらにも心の準備が……」
「入りなさい」

 レーネは少しの間の後、首をすくめてみせた。「やれやれ、せっかちだな……」とでも言いたげに。
 ――この人……本当ナチュラルに人のことを苛立たせてくるわね。というか、相談したいって言ってから大分日数が経ってるでしょ。何で心の準備が終わってないのよ。
 これを言うのはダメだとは思うけど、ある意味ではショウくんの傍に常に彼女がいなくて良かったかもしれないわ。あんな子がこんなダメな大人
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