暁 〜小説投稿サイト〜
闇物語
コヨミフェイル
011

しおりを登録しました
[8]前話 [2]次話
「えーっと、どこから話したものかな?
 「そうだね〜、じゃあ、せんちゃんの家で遊んでいたとこから話そうかな。
 「私と火憐ちゃんがせんちゃんの家に着いたのが午前七時を過ぎたぐらい。そこから三人でせんちゃんの部屋で大様ゲームとか、人生ゲームとか、ツイスターゲームしたの。楽しかったな〜。
 「うん?どうしたの、お兄ちゃん?
 「えっ、なんでもないって?ふうん〜。まあ、いいっか。
 「それでずっと遊んでたんだけど、途中でインターホンが鳴ってせんちゃんがそれに出たの。
 「で、その相手が刑事だったんだよ。火憐はついにファイヤーシスターズの実力を認めた警視庁が操作協力をもとめてきたと勘違いして息巻いてたけど、勿論そんなんじゃなくて、聞き込みだったんだけど、その聞き込みが瑞鳥くん一家の失踪に関してだったの。
 「それで我を失った火憐ちゃんは刑事さんを蹴り倒して飛び出しっていったの。
 「しょうがないじゃない!!火憐ちゃん止めれる奴がいるわけないじゃない!それで執行妨害だの現行犯逮捕だの熱り立った刑事さんを宥めるのにどれだけ苦労したのかわかって言ってるの!!そんなこと言ってなかったなんて言われても知らないしーっ!!
 「まあ、とにかく!火憐ちゃんを追い掛けたけど、刑事さんのせいで見失ったの。それが正午前ぐらいだったかな。それからずっと探し回ってたけど、全然見つからなくって、一度せんちゃんの家に引き返したの。火憐ちゃんなら帰ってくるだろうって思って。それが間違いだったんだね。その道の途中でばったりと神原さんにあったの。そして――
 「火憐ちゃんが現れた。
 「気付いたときには私の後にいて、私に襲い掛かったの。神原が庇っていなかったらどうなっていたかわかんない。
 「私は動けなかった。頭が真っ白になって、呆然としてた。どれくらいそうしていたのかもわかんない。その間にも神原さんが火憐ちゃんに殴られたり、蹴られたりにしていたのに。
 「それで、神原さんに逃げろと言われて、せんちゃんと逃げたの。あれ以上あの場所にいられなかった。あんな火憐ちゃんを見ていたくなかった。傷付けられていく神原さんを見ていられなかったの。馬鹿だよね?逃げたって意味ないのに。
 「それで、千石を連れて僕の家に逃げ込んで、羽川さんに電話をかけたの。それで、羽川さんがお兄ちゃんと神原にメールしてくれて、神原さんが火憐ちゃんを撒いてここに辿り着いてから少ししてお兄ちゃんが帰ってきたの。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ