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魔法薬を好きなように
第28話 始祖の降臨祭始まり
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12月(ウィンの月)。
ついに、遠征軍としてアルビオンでの最初の戦端は開かれたが、その結果は予想外だったものになった。

太陽のような光は発生しないで、幻の艦隊を上陸予定地とは別な場所に発生させたという。いうなれば立体映像のような艦隊であろうが、空船同士の戦いは、序盤にアルビオン大陸より離れた場所で発生していたから、そこでアルビオンの空戦を落とせば、落ちてきた船の船員は、トリステインに残っている国軍のみでも、対処が可能だったはずだ。

確かにアルビオンに足場を作る、という最低限の目的は達しているが、アルビオンの空船はそれなりに残っているようだし、兵力は互いに微減といったところだろうから、0点とはいわないが、もう少しなんとかならなかっただろうかと思う。
今回の総指揮官はド・ポワチエ将軍だし、仕方がないとあきらめるの気分と、情報が全部は伝わってこないというのも、戦況の正確性を判断できないものだ。味方には良い情報しか流していないのではないかと、疑心暗鬼にとらわれそうだ。
しかし、最前線にいるわけでないし、俺のところは補給部隊でも、第2次補給予定の部隊だったから、当日の俺は何かあったら起こしてくれ、というぐらいだらけきってたしな。



アルビオン遠征の戦端が開かれた日の早朝に、女子生徒ばかり残っていたトリステイン魔法学院が襲われた、というのを親父からの手紙でみて、どうやってそこまで入り込んだんだか? という疑問は残ったが、幸い生徒に怪我はなかったということで、一安心だ。裏を読めば、生徒以外で負傷者、最悪は死者がでたということだが、トリステイン魔法学院まで、その時いたラ・ロシェールからだと馬で1頭だと片道で1日はかかるし、全ては終わってから知ったのだから仕方がない。だからこそ、それぐらいの情報は俺に手紙を送ってきたのだろうが。

ただし、ジャックが起きていた場合、モンモランシーの眼と共有していたかは定かでないが、共有していたとしたら、何か今後の展開は、またかわっていたかもしれないが、それはあくまで仮定の話である。



12月も中旬になりようやっと、軍部の重い腰があがった様子がはっきりした。アルビオンで最初の拠点地としたロサイスと、敵首都となるロンディニウムの間にあるシティオブサウスゴータへの侵攻とのことだった。

気がかりと言えば、11月の初旬から、ティファンヌの手紙が届かないのであった。10月(ケンの月)中は、自領で農民の訓練をしていた時には、手紙は届いていたのに、ぷつりと手紙がこなくなった。病気であろうかと、心配にはなったが、こういうので親父に調べてもらうというのも、ちょっと違うなと、毎日とはさすがにいえないが、こちらから手紙だけは出していた。



予定外といえば、アミアン家は補給部隊でも、実際に物を運ぶ方を担当
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