第六章 正義の在り処編
第百九十七話 『口上戦』
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ジグルド達ブリューナク隊と機動六課含む地上部隊の少し長い夜は終わりを迎えて翌朝になった。
機動六課がレジアスを施設へと連れていくのは九時過ぎという事になっている。
他の部隊はもし機動六課が失敗をしてレジアスが殺されてしまい、キリングドールが各地で暴れる事態になった時にすぐに動けるように待機している状態だ。
つまり、機動六課にすべての運命が握られているわけになる。
だから失敗したら機動六課がすべての責任を取らされるかもしれないという事だ。
はやては出発前に気合を入れるために前線メンバーをブリーフィングルームに集合させた。
「さて、こうして集まったわけやけどこれから私等がすべての運命を握る作戦に出発することになる」
はやての言葉に全員が気合を入れる。
「迷いもあるだろう、葛藤もあるだろう……でも、それはジグルド提督を捕まえた後にでもいくらでもできる。だから今日の作戦、みんなして切り抜けような!」
『はい!』
「よし! 機動六課! 出発―――………「待ってください!」って、なんや?」
はやてが出発と言おうとした時にブリーフィングルームの扉が開かれてリオンが中に入ってきた。
「リオン………?」
「どうしたのリオン………?」
スバルやティアナなどはどうしてここでリオンが部屋に入ってくるのだろうと思った。
だがリオンは気にせずに、
「私も、私も戦場に連れて行ってください!」
「なんやて………?」
リオンは突然自分も戦場に連れてってくれと言いだしてはやてやなのは、フェイト、シホの隊長陣の表情は厳しものになる。
この大事な作戦に機動六課ではなく別の、しかも罪を犯しているリオンが入ったら土壇場でもし裏切りをされたらたまったものではない。
もちろんリオンがそんな事をするとは思っていない。
しかし、一部隊を預かる身としてははやてはリオンの部隊への参加を賛成できなかった。
「理由を聞こうか。リオン、なんでこんな大事な作戦に参加しようって思ったんや?」
「そうよ。リオン、あなたはもうこれ以上戦わなくてもいいんだから」
はやての言葉にシホが追従する。
「それとも、もしかしてモリアに復讐でもするの………?」
フェイトの言葉にリオンは「いえ」と首を振る。
だったらなんでと思う。
リオンは口を開き、
「確かにモリアに対しては恨みはなくはないです……。でも、それとは別に私はたくさんスバルやティアに迷惑をかけました……。そしてモリアもまだみなさんに迷惑をかけています。だから少しでもお手伝いがしたいんです。モリアを捕まえる手助けをしたいんです! だからお願いします! 私も参加するのを許してください!!」
そう言って精一杯頭を下げるリオン。
それではやてはどうしたもの
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