暁 〜小説投稿サイト〜
オズのムシノスケ
第十一幕その七
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「君はここでずっと寝ていたのだよ」
「そうだったんだ」
「それでどうしてここに来たのかは」
「わかんなーーーい」
 これがボタン=ブライトの返事でした。
「ずっと寝てたから」
「そうなんだ」
「少しね」
「少し?」
「マンチキンの国を歩いてたんだ」
 このことは覚えているのでした、ですが。
「けれどね」
「そこから先はなんだ」
「覚えていないよ」
 そうだというのです。
「全然ね」
「ううん、やっぱりね」
「ボタン=ブライトね」
 恵梨香とナターシャはぼんやりとした調子で答えるボタン=ブライトの言葉を聞いてです、そのうえで言うのでした。
「何時何処にいるかわからなくて」
「この調子でいることがね」
「やっぱりね」
「この子よね」
「それで君達は」
 ボタン=ブライトはその恵梨香達にも言います。
「どうしてここにいるのかな」
「うん、それはね」
「最初はエメラルドの都にいたんだ」
 ジョージと神宝がボタン=ブライトに答えるのでした。
「けれど教授とお話してね」
「王立大学に来たんだ」
「それで君と会って起こす為に」
「ジンジャー将軍のお家からお菓子とジュースを貰ったんだ」
「それで僕達今ここにいるんだよ」
「こうしてね」
「そうだったんだ」
 ここまで聞いて納得したボタン=ブライトでした。そうして。
 そのうえで、です。カルロスもボタン=ブライトに言うのでした。
「それで君が起きたから」
「皆でお菓子とジュースを楽しむんだね」
「そう、いいかな」
「お菓子は一人で食べても美味しいけれど」
 ボタン=ブライトは微笑んでカルロスに答えました。
「それでもね」
「皆で食べるとだよね」
「もっと美味しいから」
「じゃあ皆でね」
「お菓子とジュースを食べよう」
 こうしてでした、皆で大学の食堂にお菓子とジュースを持って行ってでした。そのうえで人数分座れるテーブルに座ってです。
 そのうえでそのお菓子とジュースを食べるのでした、そこから。
 ボタン=ブライトは微笑んで、です。ドロシーに言いました。
「うん、とても美味しいよ」
「将軍のお家のお菓子とジュースだからね」
「だから美味しいんだね」
「そうよ、じゃあいいわね」
「たっぷり食べていいんだよね」
「さっきも言ったけれど遠慮はいらないわ」
 それは無用だというのです。
「心ゆくまでね」
「うん、頂くよ」
 こうしてでした、ボタン=ブライトはです。
 お菓子とジュースを楽しみました、その彼を見てです。
 教授は彼にです、こう言いました。
「さて、これからだけれど」
「これから?」
「どうするのかな」
「何も考えてないよ」
 これがボタン=ブライトの返事でした。
「特にね」
「そうなんだ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ