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【完結】剣製の魔法少女戦記
第六章 正義の在り処編
第百九十六話  『ある男達の覚悟、決戦前夜』
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………時間は夜になった。
ジグルドが三提督を捕らえるクーデターを起こしたのはお昼前の事だったから時間的には残り約十三時間を切ったところか。
そんな中、シホはとある隔離施設へと足を運んでいた。
ここにも最高評議会の最重要人物が幽閉されているのだ。
しかし、あえてジグルド達はここをキリングドールやブリューナク隊の面々には襲わせなかった。
それはなぜか………?
答えは簡単だ。
ここに幽閉されているのはもっとも近く最高評議会やスカリエッティに資金協力などを行っていた人物、『レジアス・ゲイズ』がいるのだ。
そこにシホが訪れたのはある相談をするためである。
訪問席でシホは待っているとしばらくしてレジアスが監視員に連れられて部屋へと入ってきた。
レジアスはシホの姿を確認すると一瞬驚きの表情をして、それ以降は何事もなく席へと着席した。
そして話が行われる。

「レジアス中将………少し、痩せられましたか?」
「ああ、少しな。それとシュバインオーグ一尉、今の儂は中将などという肩書きはない。だから好きなように呼んで構わんぞ」
「そうですか? それではレジアスさん、と呼ばせてもらいます」
「いいだろう。それで何用で来たのだ? まぁこれだけ騒がしいのだから儂の耳にも情報は入ってきているからある程度は予想はできるがな」
「はい。用件はジグルド提督についてです」

するとレジアスは「やはりな………」と言い険しい表情になる。
そこには地上本部を指揮っていた頃のレジアスの顔があった。

「ジグルドか………。あの若造にも儂は悪いことをしたと思っている。儂が直接関与したわけではないが最高評議会の幹部が昔にある犯罪者集団と協力しミッドチルダを震撼させる事件を起こした。儂はその事実を知ったのはもうすでに終わった後であった。ジグルドの部下………特にジョン・バルコムという男の死にジグルドは痛くショックを受けていたのをよく覚えている。もちろん、その事件に関与したメンバーは秘密裏に処分されたが結局はあとの祭りであった………」

そう言ってレジアスは顔を手で覆い後悔していた。

「つまり、その事件でジグルド提督は最高評議会の裏の顔を知ったのですね?」
「おそらくな」

それで後悔しながらも昔の出来事に思いを馳せているレジアス。
そこにシホがとある相談を持ち掛ける。
この相談はある意味危険な橋渡し的なものだ。
しかしこれはレジアス以外に務まらない。

「レジアスさん。お願いがあります」
「なんだ………? 言ってみろ」
「はい。一度ジグルド提督の要望で三提督が捕らわれている施設に出向いてもらいたいんです」
「それは、ジグルドの要望なのか?」
「はい。ジグルド提督は『最高評議会およびJ・S事件に深く関わったとある男をこの場に連れてこ
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