第一部 学園都市篇
第3章 禁書目録
七月二十七日:『狂信者』
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最早引き返しようもない。後は、最早……滅びに至る、宿命のみ。
──まだ……まだだ! まだ、負けてはいない!
撃ち込まれた無数の棘に、既に死骸は形すらなく。しかし、死んでなどいない。あれは、死なない現象だと理解しているから。
──手に入れろ、あの少女……佐天 涙子を。殺せ……何としても! あの男を、対馬 嚆矢を!
だから、命じる。可能性を殺す事を。手下である、彼らに向けて────
………………
…………
……
無窮の魂が、漸く辿り着く。某かの影響下に在るのか、揺らめきながら、漸く。
ホテル・リッツ。学園都市の最高峰宿泊施設。与えられた情報から辿り着いた、この場所。
「失礼致します。どなた様に、御用でしょう?」
ボーイが、侮るように声を掛けてくる。然もありなん、大袈裟に見た所で、己などその程度だ。
だから、精一杯。その、矜持を張り詰める。嘗められぬよう、格好のつくように────!
「“牡牛座第四星の教授”……レイヴァン=シュリュズヴェリィに会いに来た」
悪意と嘲笑を込め、更には害意を籠めて……嚆矢は、『頼れ』と言われた住所を訪ねた。全ては────
「『グラーキ』とか言うクソッタレの神を討つ。力を貸せ」
対馬嚆矢は、ただ、それだけの為に!
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