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仮面ライダーディケイド 〜覇者の帝具〜
時の帝王
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音がしたのは直前まで彼がいた所である
だが、そこには底部が血と肉片まみれになった瓦礫があった

「は…?なんだよ今の…
瓦礫が…消えて…え…?」

タツミが唖然とする

「瓦礫のスピードを加速させたのだよ」

いつの間にか玉座へと座り直していた
エンペラーが言う

「お前達…今何が起こっているか
わからないだろう?
殺す前に教えてやろう
私は…神の力を手にいれたのだ
自由に時を操る事が出来る
止めたり、加速させたり、戻したり、飛ばしたり…
これが覚醒したこの帝具の力だ!」
「許せないな…!」

花京院がハイエロファントを地面に刺す

「ハイエロファントの結界!」
「何をする気か知らんが…お前も楽にしてやる」





エンペラーは再び時を止める

「クク…何をする気かわからんが、
この時が止まった世界では何も通用せん…」

彼は花京院の前に経つと、出現させた剣を振り上げ、
時を動かし始めた

剣を花京院に振り下ろそうとした瞬間、
何かによって剣が止められる

「なんだッ!?」
「かかったな…」

そこにあったのは太い紐上の物であった
よくみると、それはそこら中に張り巡らされている

「最大で半径20m…これでお前の動きが手に取るように探知できるッ!
たとえ、時を止めたとしてもだ!」

花京院がハイエロファントを地面から抜く
すると、その先端は何本にもわかれ、
地面の中へと続いていた
おそらく、そこら中にある物はこの一部なのだろう

「くらえ!エンペラー!」

触手が一斉に向かってくる




花京院は勝ちを確信し、顔にうっすらと笑みが浮かんだ
だが、次の瞬間、その顔は絶望に包まれていた

「え…?」

エンペラーを狙った触手が
なぜか全て、自分に刺さっているのだ

周りを確認すると、先ほどまで自分が立っていた場所に
エンペラーが立っている
つまり、今自分がいるのは先ほどまでエンペラーがいた場所、ということだ…

「そ…んな…結界を…通り抜け…」

そこで、花京院の意識は途絶えた




「なぜだ…なぜ、二人の位置が入れ替わっている!
そもそもどうして結界の外に出れた!」

ポルナレフが叫ぶ

「簡単さ…俺がそこを通る、という時を飛ばしただけさ
時を止めている間は直接攻撃はできない
だから、彼を私がいた場所に置き、時を動かした
結果として、彼は自分の帝具で死ぬことになったのだ…」

エンペラーがディケイド達の方を向く

「さて…次はどいつが死にたいんだ?」








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