暁 〜小説投稿サイト〜
剣の世界で拳を振るう
βテスト
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さて諸君。
今朝家にSAO βテスト当選通知が来た。
その通知には合格の二文字がしっかりと書き記されている。

「…どゆこと?」

おかしい。
全く身に覚えが無さすぎる。

「あ、それ母さんが応募しといたのよ」

「何してくれてんのマイマザー!?俺に死ねと申すか!」

「何言ってんのよ。
これは半年後に発売されるゲームの調整企画。
いわば体験版なのよ」

いや、それくらいは知っている。
問題は何故俺を応募したのかだ。

「だって拳ちゃん、小さい頃からこそこそと身体鍛えてきたでしょ?
私から見ても相当に卓越した武術をやってるみたいだし、
どこで習ったかは知らないけど素人の目から見ても相当なものよ?」

おっとバレてた。

「それに主任にも言われたのよ。
何処かに剣術家はいないだろうかってね。
だから最近になってよく木刀振り回してた拳ちゃんを推薦したわけ」

せめて…せめて確認は取って欲しかった。
しかしここまで完璧なフラグが立っているのは驚きだ。

「…ん?主任って…だれ?」

「茅場明彦って名前の渋い人よ。
もしかしたらお父さんになるかもね!」

「縁起でも無いこと言うなこらぁ!
その電子機器諸とも機材とかぶち壊しに行ってやろうかぁ!?」

「冗談!冗談だから!」

全く。
それで、日にちは…明日か。

「母さん、場所は?」

「会社よ。
拳ちゃんは直接主任に会うの」

まさかのエンカウント。
知らない間に何があった!?俺何かした!?

こうなったら明日はバックレて時間潰すしかない!














「―と、思ってた時期が俺にもありました」

「どうかしたかね?」

早朝朝3時頃、俺の部屋の窓から自由を掴もうとフライアウェイしたところ、
着地地点にラブリーマザーが待機してました。

「何でいるの?」

と聞いたら

「拳ちゃんの考えは全てお見通しよ」

とのこと。

そして今、茅場明彦の目の前にキングクリムゾン。

「―ふむ、これぐらいだろうか」

「そっすか」

夕方を通り過ぎまくって深夜2時。
既に日を跨いでいる。
なんやかんやでチュートリアルは終了し、後日仮眠を取ることで早速プレイだそうだ。
やっと…やっと終わったんだ…。

「それじゃ、仮眠(と言う名の逃亡)してきます」

プシャッ と自動扉が開く。
ここを出て扉が閉まったときが勝負だ!
幸い研究員や職員は睡眠不足で反応は鈍いはず。
もう少し…3…2…i「仮眠室はこっちよ〜」なん…だと!?

扉の真横、つまり俺に見えない位置にシトラスマザーが立っていた。

「あ、いや、先にトイレ行っと
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