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ハイスクールV×D ライド5
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学校は公欠扱いにするとか……家が決めた事に反抗するのに、家の権力に頼ってどうする? 義務はイヤだけど家の権力は好き勝手に使う……随分と甘えた考え方だな」

 怒りの表情を浮べている一誠を無視しつつ、四季は更に言葉を続ける。

「理解しているかどうかは疑問だけど、貴族同士の結婚なんて色々は思惑が重なる物……身内以外にも色々とな。結果的にゲームに勝った上での婚約破棄なら兎も角、ゲームには負け……っと」

 尚も言葉を続けようとした四季の言葉を遮るように振るわれた一誠の拳をバックステップで避ける。

「やれやれ、随分と沸点が低いな……」

「テメェ、部長を馬鹿にするのもいい加減にしろよな!!!」

「馬鹿にしたつもりは無い。オレが王として仕えるには足る相手じゃない、その理由を言わせて貰っただけだ。大体、お前が言わせたんだろうが?」

 尚も殴りかかってくる一誠の拳を避けながら、そう言葉を続ける。

「それに、お前もお前だ。どうやったかは知らないけど、勝つ方法が有るなら最初から使え。実力差が有る事は分かりきっていた筈だ。……そんな相手に何のリスクも無く勝とうなんて考えている時点で、王としての采配にも問題が有る」

 四季にとって己の敗北は自分の命よりも大切な人である詩乃の身の危険に晒すと言う事に繋がる。……だからこそ、試合とは言え自分の人生の掛かった戦いでそんな采配ミスをしたリアスを王として頂く事は出来ないのだ。

「アンタのミスでの敗北でオレまで大切な者を失うのはゴメンだ。……だから、リアス・グレモリー先輩……アンタの為に振るう力は無い。以上だ」

 更に殴りかかってきた一誠を避けると同時に足払いを掛けて転ばせると、リアスに向かってそう言い切り、部室から退出しようとする。

「ふざけるな! 大体お前がさっきから言ってる大切な奴なんて、あの“人殺し”の事……っ!?」

「イッセー!?」

「イッセーさん!」

 立ち去ろうとする四季の背中に向かって罵倒の言葉を続けようとした一誠の視界一杯に広がったのは四季の拳。顔面を殴り飛ばされた一誠はそのまま壁にぶつかるまで殴り飛ばされる。そんな一誠に駆け寄るアーシアとリアス。

「……オレへの侮辱だったら幾らでも言えば良いさ……。だけどな……」

 静かに告げられる憤怒の言葉……横に伸ばした手に現れるのは、先端が二股に分かれた漆黒の剣……漆黒の超兵装。

「あいつの事を何も知らないで、あの時の事を持ち出して詩乃を侮辱するなら……殺すぞ、駄龍」

 怒りの言葉と共に奈落龍の血肉にて鍛え上げられた漆黒の剣を一誠へと突きつける。


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