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【銀桜】3.モンハン篇
第3話「時効寸前の犯人はご近所さんだったりする」
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も向こうからやってきた。
【友達とはぐれてしまったもので独りじゃ寂しくて。よろしかったら一緒に狩りに行きません?(笑)】
【ああ是非よろしくお願いします】
 ぱっつぁんが気にしていたことを相手は口にしなかった。どうやらジャングルの木々に隠れて警備兵たちは見えなかったらしい。
【よかったぁ(安)。すいません()つけるのクセなんです。以前ネットで色々とモメまして。自分の 感情をわかりやすくしてるんです。あっ、自己紹介が遅れてしまいましたね】
 ガイコツの兜に強面の人相。見た目は怖い印象だが、いい人そうである。
 パソコン画面を眺める新八は人知れず安堵していた。
 ようやくまともなハンターに巡り合えたと。
【フルーツポンチ侍Gです。よろしく(桂)】
 メッセージウィンドウが表示された途端、三人はフルーツポンチ侍Gの正体がわかった。
 狂乱の貴公子・桂小太郎だと。

<i2592|26801>

 ハンドルネームは《バーチャルリアリティー(仮想現実)》に入るための《キー(鍵)》であり、己の正体を隠すための仮面である。互いに本当の正体を知らないからこそ楽しめることができ、同時に正体不明ゆめの危険性も生まれる。
 だがこの男にとってそれは全くの無駄であった。いや、無駄にしたという方が正しいのかもしれない。
【即行で正体バラしたよこの人!!何やってんの】
【ヅラ、何してんだ】
【ヅラじゃない桂だ。ん!もしや、お前は銀時か。奇遇だな(ネットでも出会えるなんてやはり俺たちは運命の糸で繋がってるんだな)】
【その糸今すぐブチ切ってやる】

“ゴッ”

 銀子は容赦なく背中にかついでいた大剣でフルーツポンチ侍Gをブッ叩いた。
【あの、桂さん。ネットゲームで何してんですか?てか攘夷活動しろよダメテロリスト】
【攘夷活動も金がなければ成り立たんからな。資金稼ぎだ】
【たんに現実逃避してェだけだろーが】
【現実逃避じゃない攘夷活動だ。他の攘夷浪士と組んでいたがはぐれてしまってな。しかし心強い味方ができた。諸君、我々と一緒に日本の夜明けを……アレ?】
 真剣な表情であれこれと語り出すフルーツポンチ侍G。
 しかしもう三人の姿はなかった。銀子たちはさっさと先に進んでいた。
 せっかくの期待も台無しにされ、銀子とぱっつぁんの口から自然と溜息がもれる。
【ダメだ。あいつは切り捨てて他のを捜すぞ】
【僕らこれからどうなるんだろう……】
【とりあえず足ひっぱるなヨ(という憎まれ口を叩くがカグーラは絶対に困っている人を見捨てない)】
【だからやめろ中二設定!】

=つづく=?

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