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Element Magic Trinity
さよなら
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ー」
「オイラに振るの!?」
「はははっ、まあいいじゃねーか。とっとと帰ろうぜ」

いつもの不機嫌そうな声に適当に答えながらハッピーに話を振れば、突然で驚いたのかぴょんと飛び跳ねる。それに笑いながらヒラリと手を振ったアルカの言葉にそれぞれ頷き、倒れるシャロンと本宅に背を向けた―――――瞬間。




【なかなかに面白い物を見せてもらった、感謝に値するぞ。巫女よ】




知らない声が聞こえた。
反射的に振り返れば、視界で瞬く青い光。響くのは軽やかな、それでいて逆らえないと根拠もなしに全身が訴えるような声。言葉の1つ1つが大地を震わせるようだった。
ふるりと震えた光から、ゆっくりと巨大な翼が伸びる。続けて足、腕、太い尻尾。鋭い爪が現れ、吐息を零す口が僅かに開く。静かに開かれた目は、全身を覆う鱗と同じ群青色に染まっていた。

「え?」

震える声に笑うかのように、きゅっと瞳が細くなる。全体的にスラリとした、それでも十分すぎるほどの迫力を持つその存在に懐かしい姿を一瞬重ねて、ナツは目を見開いた。
驚く周りとは対照的に、ティアは無言で目を向ける。驚きも焦りもないいつものポーカーフェイスは崩れず、じとりと睨むような目も苛立たしげに聞こえた小さな舌打ちの音も、変わらない。




【我が名は星竜シュテルロギア―――――万物を創造せし星の竜なり】




鱗を月明かりに照らして、その竜は笑うように声を転がす。
飛竜(ワイバーン)なんかとは比べ物にならない迫力に、ナツ達は言葉を失った。揃いも揃って口をあんぐりと開け、目を見開く。
と、そんな中で腰に手を当てて見上げるティアがボソッと呟いた。

「何の用かしら、敵風情が」

その声は小さいものだったが、静かすぎるほどの静寂で元々よく通る声が聞こえないはずもなく。
明らかに不機嫌そうな声もいつも通りでナツ達は一旦は聞き流すが、すぐに気づく。相手が悪党ならまだいい。が、今の相手は一族の初祖であり世界を創ったという、とにかく偉大な存在であるはずだ。
いくらティアがその一族の者だからといって、流石にマズイ。多分本人的には「ねえ」と呼びかけた程度だろうが、呼びかけ方を大きく間違えている。

「お、おいティアっ!」
「は?…何よ、全員揃って顔青くして。別に何もしてないんだけど」
「いやお前結構重大な事しでかしたからな!?」
「相手はカトレーンの初祖なんだろう!?そんな上からに……」
「一族なんてどうでもいいわよ、どうせ今日で終わるもの」

ナツとエルザの言葉にも全く動じず、サラリと言い返す。眉の1つもピクリとさえ動かさないその姿に、思わず絶句した。
そんな中で「ナツってティアが関わるとツッコミになるよね!」等と空気を読まずに言っていた奴がいたの
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