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僕の周りには変わり種が多い
入学編
第4話 入部
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よ」

「そうですか。いつもの手順で大丈夫ってことですね」

「油断は、しないでね」

「はい。ところで、智之さんはどちらへいかれているのですか?」

「昨日から西よ」

西の古式の術者がらみか。妖怪や霊獣の類は、過去に封印されて、封印できる術者が減り続けて、封印する術が失伝していってるのが現状だからな。

「こちらより、大変そうですね」

「アシストに高鴨神社の裏がつくから大丈夫じゃないかしら」

「あそこなら、人数だけはいますからね」

「これこれ、翔くん。あそこからこっちへ、仕事がまわってくることも多いのだから、あまり変なことを言わないことよ」

「さすがに、八尾の妖孤を見落とされると、きついんですけど」

「あの仕事から、その愚痴ばかりね」

「だって、本当に死ぬかとおもったんですから。それこそ、智之さんがいてくれれば、余裕はできたと思うんですけど」

「結界に関しては工藤師匠よりも上だから」

「のろけ話ですか」

「違うわよ」

今、話している高橋香織と、智之こと不破智之は婚約者だから、こっちをからかうことによって、気を紛らわせている面もあるのかなという感じはしている。師匠にお子さんはいないから、この2人が円明流合気術道場の表も裏もひきつぐことになるのだろう。



特に話すこともなくなったので、ちょっと思考遊びを始めていた。現代の魔法は4系統魔法が主流だから、道場にいる魔法師はCからE級ライセンスの魔法師が多くなっている。しかし、不破智之さんと工藤師匠はA級ライセンスの魔法師だ。今の僕は、そこで魔法師の見習いを行いつつ、除霊のアルバイトもしているというところだ。

道場の中では、仕事が過去に封印された悪霊や、妖怪、霊獣の再封印をなりわいとしているそうなので、必然的に僕のようにサイオンを放つ無系統魔法や、プシオンに干渉できる系統外魔法に分類される古式魔法が多く使われている。

まあ、合気術ということで護身をうたっていることから、対抗魔法を多く学んで、相手のスキをつくるという意味では、低威力の麻痺系や攻撃系の魔法も、魔法の素質があるとみなしたものには、教えている。

僕も魔法の素質があると認められて10歳を過ぎたときに、CADを初めて操作した。その時に、発火現象をおこしたことから、魔法というよりも超能力の素質が強いということで、超能力による事象改変をさけるために、無系統魔法の訓練をするとともに、超能力の事象改変のいびつさを、事象改変をともなわないサイオンの制御の方の訓練を行って、今にいたっている。

系統魔法もならってはいたが、中学生の間はこの道場でも系統魔法についての優劣は、世間一般と同じく評価はさけているから、無系統魔法では実力があるだろうとは思っていたが、
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