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エクシリアmore −過ちを犯したからこそ足掻くRPG−
第九話 妖精のお色直し(前)
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童話のイメージしかないけど、リーゼ・マクシアっておとぎ話の国みたいだから、リョーシュがいてもヘンじゃないんだ。イル・ファンじゃ一番エライ人は王様だったからピンと来なかった。

 “この世界”のローエンが、にこやかに客席に案内してくれた。ちょっと待ってると、紅茶とお茶請けのパイが出て来た。
 おっきいお屋敷はおもてなしもスケールがちがいました。

「ずいぶん物々しい雰囲気だな」
「軍が駐留しているんです」

 クレインさまはなんでもないことみたいに苦笑した。なんだか、安心する。どうしてかしら。

「フェイたちは旅をしているのよね。着替えやお風呂なんか、フェイは大変なんじゃない?」
「んと……ちょっとだけ」

 お風呂は川が近くにあったら水浴びするくらいで。着替え……そういえばイル・ファンから出て来てずっと同じ格好してるや。こっちは水と炎の生命子でたまに洗って乾かしてるけど、けっこー色落ちしちゃった。

「そうだ! 私の部屋へ来て? フェイに似合う服があると思うの」

 ドロッセルさまがわたしの横へ来て、わたしを立たせて引きずっていく。

「期待して待っててくださいな。すっごく可愛くして来ますから」
「あ、あ、あの、ひゃ〜〜〜〜っ」
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