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日向の兎
1部
21話
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「さて、後は鏡を叩き割っていくだけだな?君の千本は確かに痛いが、急所にだけ当たらぬように気をつければ何の問題もない。
それに仮死状態に陥らせるツボやらも君より私の方が詳しいので、仮に突かれたとしてもそれを解くツボを自分で突けばいい。
そんな私に君はどうする?私の担当上忍が帰ってくるまでもう一分もないだろう、さぁ君の道は二つだ。
一つ目は今すぐ私とネジを殺して口封じを終えて、君の依頼を完遂する。
二つ目はこのまま負けを認めて私達に捕まり、君の上にいる者の情報を差し出して私達の保護を受ける、だ」
「ふふ、言うまでもなく……一つ目ですよ!!」
私は正面に対して最速のカウンターを叩き込むため、八卦の構えをとり全神経を集中させる。
そして、彼が動いた気配と共に私の最大速度で枝を振るった。が、枝は空を切ると共に深々と私の心臓を彼の握った千本が貫く感覚を味わった。
「成る程……君の真のスピードは……方向転換の速度だったか……」
「ええ、正面から突っ込めばあなたになら返り討ちにされそうでしたので、あなたの真横の鏡を経由して貫かせて貰いました。
それでの、面を壊されてしまいましたけどね」
体から力が抜けて、枝が手から落ちる。そのまま枝は彼の背後に落ちてコロコロと地面を転がった。
「そうか……では、君の名前を教えてくれないか……勝負は……ついたんだ」
「白(はく)、それが僕の名前です」
「…………」
「もう、聞こえていないんですね……次は君の番ですよ、ネジ君?」


白は私から千本を引き抜くと構え直し、ゆっくりとネジに千本を向けた。
そんな彼は白の姿をさも滑稽そうに見つめ、私の方に呆れるような視線を向けた。
…………分かったよ、遊び心の分からん奴め。せめて一時でも勝ったという気分を味わせてやってもいいじゃないのか?
「とりあえず、白。君の負けだ」
私は白の首筋に掌を当てて、意識を奪う程度のチャクラを撃ち込む。
「えっ?」
白は意識を狩られる寸前に自分の背後に立っていた無傷の私を見て、呆気に取られたような表情を浮かべていた。
「影分身と変化……慣れないことはするものではないな」



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