暁 〜小説投稿サイト〜
赤髪の刀使い
新たな刀
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sideユウ

「…これは凄い」

俺はソードスキルを使ってみる。
この鍛冶屋の裏には試し切りのためかダメージ値を数値化する案山子がある。

贄殿が淡い青色を纏って案山子に斬りかかる。

「うん?」

ソードスキルにしてはダメージ値が低すぎる。

「どうかした?」

リズが聞いてくるがとりあえず…

通常攻撃で案山子を斬ってみると、確かに性能に見合うだけのダメージ値が出た。
もう一回ソードスキルで…

――――ざくっ

やはり軽い。

「おかしいわね…
ソードスキルの方がダメージが少ないだなんて」

(もしかしてな…)

俺は何度も通常とソードスキルを繰り返し、現実でやっていた刀に気を纏わせてみる。
久しぶりすぎて少し纏わせ方を頭が忘れていたが、体が覚えていた。
すると贄殿が薄い赤色に発光し始めた。

「ぇ」

隣で見ていたリズが声を上げるが俺は口元を上げてにやけるしかできない。
気を纏わせることで大体わかってきた。

この贄殿という大太刀が。

「こいつはソードスキルを使うための武器じゃない」

これが俺の見解だ。
というか大体の人がこの結論にたどりつくだろう。
俺はいまだに薄い赤色に発光している贄殿を案山子に振り下ろす。
ダメージ値が通常攻撃で斬った時より2倍近く跳ね上がった。

「これはある程度現実で気が使える人
しかも刀を使うタイプの人たちが使う武器だ」

でないと今までの刀や剣には気なんて乗せることができなかった。
この武器だけ、もしくはこのシリーズの武器でしか気を乗せることはできないのだろう。
気を乗せてなくても今までの使っていた俺の武器よりは攻撃力は高いし、
攻撃の幅が広がったとみていいだろう。

(茅場はもしかして裏を知っているのか…?)

でないと気なんてものが使える武器なんて作らないと思うのだが…

「うしっ。
じゃぁ狩り行こ!
今日は1レベル上げるぞー」

リズのこの言葉で集まっていた鍛冶職人がどんどん帰っていく。
もっと騒がれるものだと思っていたのだが、静かなもんだ。
後から知ったが、アルゴが密かに手を回していたらしい。
どう手を回したかは知らないが、助かった。

「何層行く?」

「26!
本当は27層行きたいけど…あそこはトラップが多いって聞くから、やめとく」

懸命な判断だな。

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