暁 〜小説投稿サイト〜
バカとテストと白銀(ぎん)の姫君
第二章 彼と彼女の事情
第十六話 机上演習〜Road to Elysion U  / 楽園への道2〜
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武器にはこれ以上も無く相性があると思う)であり、姫路さんは飛車。
一枚の桂馬にはムッツリーニと名が書かれている、保健体育という最強の切り札というのと、その他の教科はぼろぼろというのも表されていたりいなかったり。
その他、銀には友香さんの名前が書かれていたり、金には久保という学年次席の名前が書かれていたり。
これらの将棋の駒は別に将棋を指すわけではないのだから駒は黒板の上に描かれた構内の図上を縦横無尽に動いている。
「雄二よ、お主の用意はまだかの。」
「もう少し待ってくれ。」
駒を動かすときに不正が無いよう、あらかじめ指示書の形でそれぞれの駒をどのように動かすのか書き付けては、軍人将棋のごとく僕らの指示書を元に審判役の秀吉君とムッツリーニが二人がかりで膨大な数の駒を一気に移動させていく。
クラスの奴らは僕らのお遊びを興味深そうに眺めている、やはり次の戦いの指揮官としての演習でもあるのだから眺めている奴らは『こうえいのシュミレーションゲーム』のプレイ動画を眺めている気分なのだろうと僕は思う。
まぁ、眺めているだけでも駒が右に、左に動き、ほかの駒を攻め、攻められ、戦ったあげくに戦死判定と書かれた黒板右端の捨て場にもっていかれる様子はなかなかに面白いかもしれない。

前半戦、圧倒的な人海戦術を持って攻めてくる代表の連合軍に対して僕はAクラスの教室の広さを有効に利用した籠城戦を展開していた。
「くっそ、そこで久保を前線に送ってくるか……」
「私ならばここで勝負をかけます、すでにCクラスの戦力は半減していますから新校舎内の行動は飛躍的に自由度が増えますので。」
後半戦に入りBCFの三クラスで完全包囲を取り始めた代表殿に対して、僕は新校舎の階段側の包囲陣に強襲をしかけていた。
ちなみにそこの指揮官が妃宮と書かれていたのは偶然だろう。

AクラスはCよりも新校舎の階段に近く、そのためCの戦力は無視できるものとして作戦を立てた僕は左側には戦線を膠着させるためだけの戦力しか配置せず、最初に少ない兵力で階段側に攻撃を仕掛けた。
圧倒的な堅さを持つ防御陣に跳ね返され教室内に逃げ込ませた彼らを追って送り込まれた打撃部隊を戦闘準備万全のAクラス新手で返り討ちにあわせて以来、戦況はAクラス有利に傾いていた。
BとCで降着している左側の戦線に蹴りを付けようとBクラスを通って増援を送られたが、展開させていた部隊を教室内に引っ込ませて様子を見させる事にしたために大損害が出る前に撤退できた。
「妃宮の方が一枚上手といったところかのぅ」
「………俺たちが翻弄されている。」
「悪気はないのですが……机上演習はしっかりとやっておかなければいけないので。」
「クソっ、翔子め!!」
だんだん僕のことをAクラス代表の霧島さんに重ね始めつつある代表殿。
「次の指
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