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Ghost trick
堕落(前編)

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(エースside)

目を瞑ると、あの頃の自分が脳裏に過った。

「もし、ゴールド・ロジャーに子供が居たらァ?そんなモン決まってんだろ?死刑だよ。死刑」

「いや、火破りだろ」

「遺言は…「ご免なさ〜い。ゴミなのに〜」」

「アッハッハッ(笑)そりゃ傑作だ!」

何奴もコイツも、嘲笑う様にオレの存在を否定する。
そして、その場から逃げる様に海が見える丘まで走った。

エース「オレは…生まれて来て良かったのかな…」

虚しくなる様な質問をボソリと吐き出した時…

『良かったよ』

エース「!!?」

不意に背後から女が答えを返して来た。

エース「誰だよ…アンタ?」

『救世主…とでも言っとくよ』

エース「救世主…?」

その言葉にオレは、何処か期待していた。

―ギュッ―

『今まで、ずっと辛かったね』

すると、全身に温かい温もりが伝わり、優しく頭を撫でる。

エース「っ//////」

けど、その優しさが嬉しい反面、恥ずかしさで躰が勝手に拒絶しようとする。

『愛させるのは嫌い?』

違う!嫌いじゃない!!
ずっと、喉から手が出る程欲しかった物。

エース「…!」

オレは黙って首を横に振る。

『一緒に暮らそう。
そうすれば、もう二度と辛い思いもしない』

その言葉に酔う様に、


                      オレは…


『苦しみ方も悲しみ方も、涙の流し方も忘れさせてあげる』


                      俺は…


『永遠の幸せを…』


                      俺(オレ)は……


救世主の手を掴んだ。

to be continued


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