第二十三章
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「俺達が勝つからな」
「これで終わることは僕にしても本意じゃないからね」
グレムリンも言う、そしてここで。
三人は人間の姿に戻った、そのうえでまだ言うのだった。
「また会いましょう」
「そしてその時はな」
「倒させてもらうよ」
「その言葉そっくりと返すわ」
稲森が負けていない顔でファントム達に応えた。
「貴方達が何度来たとしても」
「倒すというのね」
「その都度ね」
「言うわね、では」
メデューサはここでは最後まで言わなかった、そしてだった。
立ったまま消え去った、そしてフェニックスとグレムリンもだった。メデューサと同じ様にして消え去った。その彼等を見届けているメイジ達のところにだ。
フォーゼが来てだ、こう彼等に言った。
「他の奴等は倒した」
「そうですか、有り難うございます」
稲森が彼に礼を述べたのだった。
「では後は」
「ああ、最後だけだ」
フォーゼは青いその姿でウィザード達を見つつ述べた。
「後はな」
「操真さん達だけですね」
「そうだ、後は見守ろう」
その彼等の戦いをというのだ。
「ここでな」
「わかりました」
稲森が応えてだ、そうしてだった。
ファントム達を倒し終えた戦士達はウィザード、ビーストとスサノオの戦いを見守るのだった。幸い欠けている者はいなかった。
ウィザードとビーストは並んでダークウィザードと戦っていた、その中で。
ウィザードは正面に蹴りを放った、立ったままでの渾身の蹴りだったがそれは防がれそのうえでだった。
ダークウィザードから反撃を受けた、右手から黒い気を放って来た、しかしウィザードもそれをかわして難を逃れた。
その彼と入れ替わりにだ、次は。
ビーストが攻めた、その拳を。しかしその拳もまた。
スサノオは上体を逸らしてかわした、それから。
反撃に左手からの黒の気を放った、ビーストもそれをかわした。双方の攻撃の欧州は引き分けに終わっていた。
お互いに攻防を繰り返す、その中でだった。
ダークウィザードはその背に翼を生やした、そのうえで誇らしげに言うのだった。
「これが私の切り札だ」
「ドラゴンか」
「如何にも、ダークドラゴンだ」
そのドラゴンの、というのだ。
「その力を備えているのだよ」
「そしてその力でか」
「君達を倒す」
これからだ、そうするというのだ。
「覚悟はいいな」
「俺はそうした覚悟はないんだよ」
一切とだ、すぐに返したのはビーストだった。
「こいつもな」
「そうだ」
ウィザードはビーストの親指での指差しを応えながらスサノオに告げた。
「負けるつもりはない」
「では勝つつもりだな」
「その言葉を変えるつもりはない」
一切、という口調での言葉だった。ここでも。
「勝つ
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