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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos52合流/和解〜Before a Decisive Battle〜
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全てを犠牲にすればきっと・・・!」

キリエの独白を静かに聴いていたアミティエは、「ギアーズってさ、元々は人の為、命の為に生み出された機械だもん。壊れたら捨てればいい。生まれた目的の為に、壊れるまで働いてこその機械。だから行く。もしわたしが動けなくなってもお姉ちゃんが居るわ。わたし、間違ってないでしょ」と続けているキリエへと歩み寄って行き、パンッ、と頬を叩いた。そして目を丸くしてフラ付いたキリエを抱きしめた。

「馬鹿! あなたは私の大切な妹なんです! そんなあなたの自己犠牲で得た、エルトリアを救う術なんて絶対に持って帰りません! あなたが居なくなったら私も、博士も、泣き死んじゃいます!」

「っ!・・・叩いたり、抱きしめたり、意味解んない・・・。そんなところが嫌い、大っ嫌い・・・」

「叩いたのは、あなたが馬鹿なことを言ったことへの罰。抱きしめたのは、たとえあなたが私を嫌っていても、私があなたのことが大好きだから。さっき本音を言ってくれましたよね。迷惑を掛けたくないって。本当はその優しさを持っている、すごく良い子だって知ってますから。それに何よりキリエ、あなたは世界中で一番可愛い、私の大切な妹だから。だから大好きなんです」

「ふ、ふんっ。そんなことを言って、わたしが泣いて抱きつくとでも思う? そんなのあり得ないんだから・・・」

アミティエに抱かれているキリエの目から一筋の涙が零れ落ち、震えた声で強がりを見せた。アミティエはキリエの頭を撫でながら「別に思ってませんよ」と苦笑交じりで返した。

「私はただ、私の思ってることを伝えて、私がしたいことをしてるだけですから。傷ついて泣いてる妹を助けるのは、姉にとっては息をするのと同じくらい、ごく自然のことなんですから」

「なによ・・・なによ・・・」

とうとう大粒の涙を溢れさせたキリエ。アミティエは彼女の頭を撫で続け、あやすように背中をポンポンと優しく叩いた。

「今、皆さんが頑張ってU-Dを止めるために協力をしています。具体的な策も出来たようですし。私たちに出来ることは、その策が上手くいくように協力すること。これしかありません。だからあなた独りが頑張らなくていいんです。一緒に戦いましょう、キリエ」

「しょうがないわね・・・ぐす。キリエちゃんの本領、みんなに見せちゃうわ」

こうしてアミティエとキリエ、フローリアン姉妹は共に戦うことを誓い合った。


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