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仮面ライダーディケイド 〜覇者の帝具〜
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「そうすれば!
人が少ないから統制もしやすく!
よからぬことをしでかす者も現れない!」
「…話が随分と突拍子もないが…
恐らく本当なのでしょう
しかし、あの者達はどうするのです?
拷問場から失踪した人々は貴方の元にいるのでしょう?
彼らは貴方にとってなんですか?」
「私は彼らを救済した
彼らは私の駒だ」
「救済?何が救済ですか?
今も戦いで何人も命を落としているのですよ?」
「彼らはあのままでは拷問をうけ、
ただ死ぬだけであった
だが、私があそこから連れ出すことで
拷問は受けない
そして、戦わせることで
新たなる世界を作るために死ねる!
最高じゃないか!
大いなる目的のために犠牲になる!
素晴らしい名誉だ!」
「そこまでくると狂ってやがる…」

ラバが引きながらいった

「狂っている?
私を否定するのか?
私は新たなる世界の神となる男だぞ?
争いのない平和な世界の神に!」

エンペラーが叫ぶ

「私は大いなる目的のために
行動している!
その過程で何人死のうと
それは必要な犠牲だ!
そいつらにとっても名誉な事であるはずだ!」

エンペラーは両手に持っていた剣を振り、
恐ろしいほどの力で
ラバの紐を斬った
先ほどまでより明らかにパワーアップしている

「おお…素晴らしい…
この帝具もだいぶ体に馴染んできた…
またさらに力がついているのを感じるぞ…!」

マインは咄嗟にパンプキンを放った
だが、エンペラーはラバを掴むと
盾の代わりにして防いだ

「ガ…クッソ…」
「ラバ!」

ラバの体が地面に崩れる
急いで両手で糸を操り攻撃を防いだようだが、
それでも気絶してしまった

「今のは近くにいた…こいつが悪い」

今度は一瞬でマインの目の前に現れ、
腹を蹴り上げた

「グハッ…」

マインの身体も地面へと倒れる

「ナジェンダ…それと…貴様…」

エンペラーがナジェンダとチェルシーの方へ向き直る

「お前達なら私の新しい世界にピッタリだ
どうだ?こないか?」
「「断る!」」

二人が口を揃えていう

「そうか…実に残念だ」


ナジェンダが最後に覚えているのはこのセリフだった
次の瞬間、目の前は真っ白になり…意識をなくしてしまった


「生かしてやる…
我々が目的を達成したあと、
さらに腐っていくであろう世界を、
存分にその目に焼き付けるがいい
この世界がどれだけ救いようのないものか
きっとわかるはずだ」












エンペラー達から少し離れた所にアポロガイストがいた

「やはり、狂気に飲み込まれ始めているか…」

アポロガイストが静かな声で
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