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ソードアート・オンライン 少年と贖罪の剣
第三話:偵察
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や、別に悪くないが……なるほどな、ようやく結ばれたか?」

アスナと会いに血盟騎士団の本部へ赴いたオレは、旧知の仲であり、戦友である攻略組きってのアタッカー『キリト』と出会った。
ふむ、二人して顔を真っ赤にして慌てている所を見るとオレの想像通りになったようだ。

「な、なんでお前がそんなこと知って…」
「なに言ってるんだ? お前とアスナの仲はオレ界隈では有名だ」
「どんな界隈だよ…」

呆れたのか、頭を押さえるキリト。ソロプレイヤーであるキリトが態々血盟騎士団の本部にいるということは、オレはもしかしなくても邪魔か。

「そ、それで! レン君は私に何の用だったの!?」

顔を真っ赤にして話題を変えてくるアスナに少し弄りすぎたかと思う。これ以上は勘弁してやろう。

「ああ。今回の階層攻略、オレとお前で指揮を執ることになっただろう?」
「…え?」

まさか、聞いていなかったのか。まったくあの似非騎士め、部下への命令伝達は徹底しておけよ。

「…聞いてなかったのなら仕方ない。第71層攻略作戦において、オレとお前が指揮をとることになった。巻き込む形になって悪いが、手伝ってくれ」

「う、うん…勿論手伝うけど、なんでそんなことに?」

「…オレの我儘みたいなもんだ。巻き込んじまって悪ぃな」

そう、これはあいつらがただの犯罪者じゃなかったことを証明するための戦い。それに関係のないアスナや攻略組の奴らを巻き込んでしまうのは心苦しいが。

「…よく分からないけど、私は手伝うよ」

「…ありがとう」

それでも手伝うと言ってくれるのなら、それを断るのは最低な行為だ。ここは、素直に感謝しておこう。



† †



「さて…」

「ここが、ボス部屋ね」

アスナ(キリト付き)と運良く協力を取り付けられて数時間。オレとアスナとキリトによる臨時パーティは現在、最前線である71層のボス部屋の目の前まで来ていた。

「それにしても、お前またレベル上げたか?」

「ああ。出所してからここに潜りっぱなしだったからな…二つ上がって今は90だ」

90!? と驚愕を露わにする二人に、レンだけが不思議そうに首を傾げた。

「お前、それって下手したら全プレイヤー中最高レベルなんじゃないか?」

「いや、それはないだろ。まだヒースクリフがいるからな」

あいつは最強ギルド血盟騎士団団長だし、それ以上にゲームマスターでありラスボスだ。そんな奴が、一般のプレイヤーであるオレよりも低レベルなはずがない。それに、技量でさえオレよりも高みに存在している。以前、オレが敗れた通りに。

「お喋りはここまでだ。取り敢えず今回は様子見…すぐに転移できるように転移結晶を用意しておけ」


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