暁 〜小説投稿サイト〜
リリカルな世界に『パッチ』を突っ込んでみた
第二話
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 深夜。普段なら既に寝ているはずの時間だが、葵はまだ起きていた。
 
 原作のキーマンの一人、ユーノ・スクライアがフェレット状態で発見された以上、ここから原作が始まるのは確定しているからだ。

 幸い、彼の両親は一度眠ったら朝まで絶対に起きないので、彼は家をこっそり抜け出して、ユーノの治療をしている動物病院の近くで待機していた。

 ―――電柱の上で。

「俺も人間離れしてきたな・・・。」

 なのは達のように魔法の力を使うのではなく、只の純粋な身体能力による跳躍。

 何故電柱の上かと言えば、小学生がこんな時間まで外出していたら、確実に補導されるからである。原作のなのはがあれだけ大暴れしても捕まらなかったのは、ひとえに主人公補正であろう。主人公ではない葵は、万全の体制で臨む必要がある。

 彼は、フード付きの、黒いパーカーを着ており、更に顔には家で見つけた狐のお面を付けている。

「ロストロギアとの融合なんて・・・管理局に知られたらどうなるか・・・。」

 管理局員として働くことを要請されるくらいなら別に構わない。だが、相手の上層部は、既に脳味噌だけの状態で生きている、文字通りの化物である。絶対正義を謳いながら、裏では人体実験などもしていることを知っている為、本気で信用するつもりにはなれないのだ。

「だけど、バックアップは絶対にあったほうがいいんだよなー。」

 ジュエルシードの事件だけなら、正体を隠して暗躍するのもいいが、このあとに闇の書事件も控えている。そうなると、完全に正体を隠すというのも難しく、どこかでバレてしまうだろう。ならば、今回派遣されてくるハズのリンディ・ハラオウンとは接触しておきたいところであった。彼女は管理局の中でもかなりの権限を持ち、それなりに良識もある。二次創作などでは黒く書かれる存在だが、管理局に根回しを頼むなら、これ以上はない存在だと葵は思った。

 たった一度のジャンプにより、彼は電柱の上へと到着していた。この高さになると風もそれなりに吹いているのだが、肉体全体が超人の域まで強化されている葵にとって、何の痛痒も与えない。

 彼の存在自体が、周囲のものとは一線を画すものへと変化しているのだ。例えば、象にミジンコが攻撃をしたところで、何のダメージも与えることはできまい。既に、眼球に砂が入ろうと、不快感すらないのである。

「・・・昇れば昇るほど、人間からかけ離れていく、進化の階段・・・か。」

 『進化させる』ことが、『パッチ』の能力だ。

「確かに、この能力なら『死なない』ことは出来る。『死なない』場所まで、階段を駆け上がればいいんだから。」

 この能力で階段を駆け上がれば、人は心臓すら不必要となり、宇宙空間で何の問題もなく生存でき、寿命の楔からも解き放た
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ