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オズのムシノスケ
第三幕その四
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「オズの国の皆さんを見習わせてもらいます」
「ええと、恥ずかしいけれど」
「どうにもね」
 ドロシー達はカルロスの今の言葉に実際に気恥ずかしいお顔になってそのうえで言うのでした。
「だからちょっと」
「そうしたことは」
「じゃあ見させてもらうだけで」
「見るのは誰も止められないから」
「そのことは言わないけれどね」
「それならそうさせてもらいますね」
 カルロスはにこりと笑ってドロシー達に応えました、そうしたことをお話しつつまずはグラウンドの石拾いをしました。
 その後で、です。ドロシーは皆にこう言いました。
「すっかり日が暮れたから」
「今日はですね」
「ボタン=ブライトを探さずに」
「そう、もうお休みしましょう」
 そうしようというのです。
「この大学の中でね」
「ではお部屋をお貸ししよう」
 教授はすぐにドロシー達に言いました。
「ドロシー嬢と二人の女の子達、男の子達にね」
「僕はドロシーと一緒だね」
「如何にも」
 教授は親しい友人の一人であるトトにも答えました。
「君はドロシー嬢の最も古い友人だからね」
「それでだね」
「この大学にはよい部屋も多くあるので」
「寮があるからね」
 ドロシーが教授に応えます。
「その寮の中に」
「そして来賓用の部屋も多くあるのだよ」
「じゃあ私達は」
「君達は学生じゃないじゃないか」
 だからだというのです。
「お客さんになるよ、だからね」
「来賓のお部屋に」
「そう、入ってもらって」
 そしてというのです。
「ゆっくり休んもらうよ、お風呂も用意しておくよ」
「お風呂にもですね」
「入っていいんですね」
「綺麗にすることは教育の第一歩だと言ったじゃないか」
 だからだと皆にも言うのでした。
「お風呂も毎日ちゃんと入るべきだよ」
「それじゃあ」
「お風呂にも入って」
「綺麗にしてね、そして」
 お風呂だけでなくだというのです。
「晩御飯も食べよう」
「お腹が空いていると何も出来ないわよ」
 ドロシーは食べることの大切さについてもお話しました。
「力が出ないから」
「だから今晩も」
「食べることはですね」
「忘れたら駄目よ」
「さて、私はいつも通りサラダを食べよう」
 これが教授の御飯です、教授はバッタなので食べるものはいつもお野菜や草なのです。
「ドレッシングをたっぷりとかけてね」
「それで僕達は」
「そうだね、君達はね」
 教授はカルロスに応えて言いました。
「何がいいかな、食べたいものを言ってくれるかな」
「ううんと、それは」
「色々と」
「君達の好きなものを食べてくれ給え」
 それこそ何でもというのです。
「遠慮なくね」
「ううん、じゃあ」
「本当にそれぞれで」
「私もね」

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