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オズのムシノスケ
第三幕その一
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               第三幕  ボタン=ブライト
 一行は大学の何処かにいるボタン=ブライトを探すことにしました。ですがその前にです。
 ドロシーは皆にです、こう言うのでした。
「あの子を探すよりも先にね」
「はい、石拾いですね」
「僕達が今しているこれをですね」
「最後までしましょう」
 つまりグラウンドを完全に綺麗にしようというのです。
「そうしましょう」
「一度やったら最後まで、ですね」
「そう、しないと駄目だから」
 だからだとカルロスにも答えます。
「だからね」
「それで、ですね」
「今はね」
「石拾いをしてですね」
「あの子は確かにふらりとしてるけれど」
「それでもですね」
「物凄くよく寝る子だから」
 よくです、会えばすやすやと寝ているのがボタン=ブライトです。そうしたとてものどかな男の子なのです。
「だからね」
「それで、ですね」
「そう、すぐに大学から出ることはないから」
「そう、あの子は一日の半分以上を寝て過ごすこともあるのだよ」
 教授もこう皆にお話します。
「そして歩くのも決して速くないから」
「この大学から出ることはですね」
「大学の全ての門のチェックを厳しくしよう」
 具体的に言えば出る人のです。
「そこで彼が見付かればいいし」
「若し門で見付からないにしても」
「学校の中にいることは間違いないですから」
「そう、必ず見つかるよ」
 大学の中を探していればというのです。
「何しろこの大学もまた壁に覆われているからね」
「そういえばこの大学の壁って」
 カルロスは教授に言いました、大学を全て城壁の様に覆っている石の壁をです。
「マンチキンにあっても青だけじゃないですね」
「あっ、そういえば」
「そうだね」
 ジョージと神宝も言います、ここで。
「青だけじゃなくて赤、黄色、紫、緑ってね」
「それぞれ交代で配色されてるよね」
「一色一色ずつね」
「綺麗に色分けられているね」
「それはこの大学がオズの国全てから学生が集まっているからだよ」
 だからだとです、教授は二人にもお話しました。
「マンチキンにあってもね」
「だからですか」
「それでなんですね」
「そう、マンチキンにあってもね」  
 青の色のこの国にあってもだというのです。
「五つの国の全ての学生諸君の為にね」
「五色なんですね」
「それぞれの色なんですね」
「建物もだよ」
 見ればです、大学の建物もです。
 青いものもあれば黄色いものもあります、勿論他の三色もです。大学の中はその五色で綺麗に彩られています。
「それぞれの学生諸君の色を表しているんだ」
「オズの国全ての」
「五つの国の、ですね」
「そうだよ、この大学はマンチキンにあってもね」
「オズ
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