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『自分:第1章』
『想い』

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相変わらずの日々が過ぎ去る。
この大阪の社長さん、来る度に長時間。
泊まりは、ユウ達との都合もあるから出勤出来次第って形。
ホテルが飲み屋みたいな感じ。
食べ物も、毎回此処のだと飽きるやろぉからって、料亭でお土産にして貰たり。
話の内容も最初と変わった。
今では零那の事ばっかり聞いてくる。
聞いて泣いたり怒ったり...
零那の人生を引き受けたいと言われた。
でも、ユウのことは言ってある。
あくまでも、お客さん。
人間関係的には、すごく大事な存在...
でも付き合いたいとか想わん。
想えん。
恐れ多くて申し訳なくて。

単純に、零那みたいな奴が初めてやから興味あるだけやと思う。
それに、好きとか愛とか...零那には解らん。
そんな感情無くても生きていけるし。
ユウとも喧嘩ばっかりだった。
一緒に居ても喋らんくせに束縛するし。
嫉妬が自分勝手過ぎ。
付き合ってる意味が解らんなった。

確かに好きだった。
ちゃんと好きだった。
ユウの存在を愛しいと想えてた自分も居た筈。
でも、それは、すごくすごく昔の事みたい。


『愛』は無くなるモノ。
消えるモノなんだと感じた。
『ずっと』は無いと解った。
『永遠』など尚更。
やっぱ『愛』は不要。
そんな不確かなモノにすがりつきたくない。
期待なんかしたくない。
そもそも、誰かを本気で想うこと自体、自分らしくない。
そんな自分、気持ち悪い。
恋愛なんか無くて良い。



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