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Nalesha
Onze
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されるだろう。少なくともエルの中の「かわいいおもちゃ」は死ぬ。命を奪われないにしても、どの道わたしは貴重な「先生」を失い、わたしの求めるものがまた遠ざかる。



 拒絶をするのなら、わたしは目隠しをつけられる前に断固とした姿勢で暴れまわるべきだったのだ。大人しく目隠しを巻かれた時点で、選べる道はひとつしかなく、わたしはもうエルの舌の上だった。賭けてもいい。エルはわたしが目隠しの意味を成さないと気づき、弱い自分が簡単な道を選び取ろうと揺れ動き迷うところまで予想していたぶっている。なんて男。



 悪魔だ。彼は正しく、人を堕落させる悪魔なのだ。



 もしも、わたしが選択を誤ったら。エルはいかにも悲しそうな顔でわたしにこう言う。



「ああ、かわいそうなナーシャ」



 そして躊躇無くわたしの胸に短剣を突き刺すのだろう。



 わたしの身がぶるりと震えた。



 車を運転する隣の悪魔がにやりと笑った、気がした。
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