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アラガミになった訳だが……どうしよう
夫になった訳だが……どうしよう?
58話
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事になり、彼は軽く項垂れたがどうやったって物理的無理なので諦めてもらった。


俺達に用意された部屋は無駄に広い倉庫のような場所だった。必要最低限の電気、水道などは通っているがはっきり言ってしまうと広い牢屋のような状態だ。
「で、俺たちはここで暮らすのか?」
「ああ、申し訳ないとは思うのだが、セキュリティの問題とレオ君が普通に生活出来るスペースとなるとここしかなかったんだよ。改装等は部屋の形を変えたりしない程度でなら、自由にしてくれて構わない」
「ごめんなさい、みんな。僕のせいで……」
「いや、それは別に気にしてないからレオはそんなに心配しなくてもいいよ。けど、サカキ、私達がちょうどいいタイミングで帰ってきたのはどういうことなの?」
「それについての説明がまだだったね。君達はハンニバルという種類のアラガミは知っているね、レオ君の体と同じ種類のアラガミだ。
それがこの極東支部の周辺でも現れるようになってね、少なからず厄介なことになっているんだ」
「それほどまでにハンニバルは強力なアラガミなのですか?」
ジルの問いに対してサカキは静かに首を左右に振った。
「強さという点では強力ではあるものの、特筆するような事はないんだ。ハンニバルの厄介な点は、コアを摘出してもごく短時間でコアを再生する驚異的な再生能力なんだ」
「それは不死という事ですか?」
「ゴッドイーター達にとっては、ね」
ああ、そういう事か……確かに俺達が帰ってきたのはタイミングがいいな。
「ゴッドイーターがアラガミを倒す時はオラクル細胞を削り、アラガミが行動不能になった時にコアを摘出するという形というのはジル君もレオ君も知っているね?」
「ええ」
「はい」
「だが、ハンニバルに対してはコアの摘出が意味をなさない。もっとも、もう少しすればハンニバルの再生能力を阻害するオラクル細胞が完成するので、いずれハンニバルの再生能力も問題なくなるのだが……それまでの間は打つ手がない。
となると、もう一つのアラガミを倒す方法でしか今のところ倒せないんだよ。けれど、それはゴッドイーターでは不可能なのでマキナ君とイザナミ君に頼るしかないというわけさ」
「その方法とは?」
「簡単だ、アラガミを構成するオラクル細胞を全部喰えばいい。そうなればコアの再生なんて何の役にも立たなくなるだろ?
ただし、そんな事は神機の捕食量じゃ無理だ。だが、俺達にとってはただ単に量の多い食事でしかない。だから、さっきサカキの言ったオラクル細胞が開発が済むまでは俺達がハンニバルをどうにかするっていう話だ」
ここ最近キュウビや赤いカリギュラとエゲツない相手ばかりだったので、久し振りに楽ができるというものだ。
「ああ、それとジル君。後で構わないが、その腕のデータをとらせて貰えないだろうか?」

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