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子虎迷走記
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部屋から月を眺めていた。

今日は雲一つなく、星が綺麗に見える。

なぜかは知らないが幼い頃からの癖でほぼ毎日月を見る。

しばらくぼーっと眺めていたが、そろそろ寝ようと思い、窓を閉めようとした時だった。

『――よ』

「?」

『……時は来た』

なんだ!?頭に声が響く。

『お前のあるべき場所へ……あるべき姿で……』



『懐かしきあの世界へ戻るがいい』



その言葉を聞いた途端。

意識がなくなった。




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