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魔法薬を好きなように
第18話 水の秘法薬
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んだ」

「さっきのように見てのとおりで、順調に回復しているよ。今は例の魔法薬を飲まなくなって2日目だから、明日いっぱい様子をみて、それで大丈夫だと思うって、感じかな」

「それじゃと、軽い感じだな」

「ああ、そんなものだよ。まだ原材料は教えていないけどね」

「まあ、そのあたりはお前の好きにすればよかろう。飲まされた方は、他人に飲んだとは言わないだろう」

「こっちとしてはそんな程度だけど、太陽のような光の玉の話は、なんとなく気にかかるから、細かいことで教えられる範囲なら教えてほしいのだけど」

「気にかかるのか?」

「うん。釈然としないところもあるし、もし、そんなものが魔法装置として大量にできるのなら、将来の仕事について、考え直さないといけないからね」

「たしかに、噂通りのものなら、戦い方もかわるかもしれないの。わかったぞ。わかる限りは伝えてやろう」

「助かる。親父」

「それで、すまないが、あの魔法薬をまた作ってくれないか」

「魅了の魔法薬ね。それなら、水の秘薬が必要だけど、俺の小遣いじゃ買えないぞ」

騎士見習い同士で『魅惑の妖精』亭に行ったときに、危うく『魅惑の妖精のビスチェ』にかかっている魅了の魔法で、小遣いを全部チップとして巻き上げられるところだったからな。あとで、あまりにおかしすぎると、まわりの連中にきいてみたら、毎月1日になぜかチップを巻き上げられるというところで、もう1度1日に行ってわかった。あれは、水石をつかった一種の魔法装置となっていて、古文書にのっていた魅了の魔法薬の空白の部分がようやっとわかった。それがもとで、現在の魅了の魔法薬ができたものだ。

「それで600エキューでかまわないか?」

「最近、水の秘薬が品不足らしくて値上がりしてるから、念のため700エキューをお願いしたいんだけど」

「ああ。よかろう」

それで、俺はモンモランシーに水の秘薬が必要なことを告げて、家から彼女の行きつけだという魔法屋に一緒に入ってみた。

「へぇ、結構特殊な用途の材料がそろっているねぇ」

「それは、私が選んぶ店なんだから」

俺はピエモンの秘薬屋をよく使っていたが、こっちの方が、専門店て感じだな。

「それで、水の秘薬がほしいんだけど」

「どれくらいの量ですかな」

「ほんの3滴ばかり」

「それでは、600エキューでよろしいです」

うーん。値上がりしているはずだけど、ここの方がピエモンの店より安いのかな。俺はモンモランシーの方をみると、

「もうちょっと安くならないのかしらね。この後、わたしも買うのよ」

「お嬢さんにはかなわないね。それじゃ、500エキューでどうですか」

「いいんじゃない」

「それなら、それで」
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