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【短編集】現実だってファンタジー
おまけ詰め
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「KillinGirl Night」おまけ

――分岐if 殺人鬼×都市伝説ルート――


突然聞こえたその声は、背後に立ってる2人の男女。

「……ただでさえ少ない『ヨクジン』の手がかりを潰されるとこっちとしても困るんだがね。どこぞの切り裂き魔(ジェーン・ザ・リッパー)ちゃん」
「私メリーさん。今、あなたとお話したい気分だわ」

男の人は呆れ顔、女の子は・・・金髪碧眼お洋服、どれをとってもトッテモプリティーお洒落な子!だけれど今はそれよりも、気配も感じず後ろを取られた、その事実がインパクト。

「………えーっと、いつからいらしたので?」
「私は最初から見てたけど?」
「君が最初に首を……うっぷ、ひどい血の臭いだな。とにかく刈ったその男な、俺達が尾行(つけ)てたの」

なんと衝撃ショッキング。私じゃなくて、お兄さんを尾行してたなんて!しかも視線に全然気付けなかったよう。これは急いで刈っちゃおう。お花を咲かせる女の子は、その顔を知られちゃ動きにくくなっちゃうもん。

話の途中で猛ダッシュ!跳ねて回ってナイフを翳し――あれ?いない?瞬きすらしてないのに忽然どろんと消えちゃった?そしたら背後で喋り声。

「私メリーさん。今、貴方の後ろにいるの」
「だからな……ヨクジンの手がかりを余りポンポン切り殺されても俺達は困るんだよ」

バク天からの空中捻りで体を回して背後へダイブ!どうして回り込まれたか、分からないけどデンジャラス!
さっきのカットを思い出せ!最高最速最強の――ガリン、と鉄の擦る音。

「私メリーさん。今、斬咲乙女(キリサキオトメ)を止めてるの」
「うっ……そ……?」

ナイフちゃんが……ナイフちゃんが……!!

「変な棒スティックに止められてるぅ〜〜ん!?」

少女が掲げる赤いスティック。たった10センチの小さな棒が、刃渡り16センチのナイフちゃんが繰り出すゲージュツ的斬撃を受け止めていた。こんなの身体が小さいのに、なんでびくとも動かないの!?

「変とは失礼ね。よく見なさい、これは赤いクレヨンよ。全国の虐待された子供の残留思念で出来てるわ」
「ク、クレヨン!?それにオンネン!?何でそんなもので私とナイフちゃんを止められるのよぉ〜〜〜!?」

先生、理解が出来ません!説明プリーズヘルプミー!人は死んだら終わるのよ。裂いて咲くのが美しいのは、そこに命の煌めきがあるからなの。怨念なんてナンセンス!それは今更見苦しい。だけどホントは違ってて、結果は私の目の前に?

「知らなかったの?――人間は都市伝説(わたしたち)には勝てないのよ。私は貴方の前にも後ろにもいるから、何度斬りかかっても結果は変わらない。人間の想像するメリーさん”決して壊れない”し、貴方に私は殺せない。私の相方も、私が
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