暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第九七幕 「戦闘宙域、突入せよ」
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
と推力を増強させ、追加武装でドラム型の55mmバルカンポット2門、肩部にマルチプチランチャー、更に武装のスターライトmkVは銃身を詰めて射程を削った代わりに連射性能と火力を向上させたmkWに変えられている。そして止めが追加装備の「ヴァリスタ」だ。
攻城兵器(ヴァリスタ)という名前から察しが付くであろうこれは、簡単に言えば弩級光学兵器。現在は量子化されているためその姿を拝めないがその威力は・・・驚くことなかれ、あの最上重工が誇る九十九式収束荷電粒子砲「曼珠沙華」を上回る超火力を誇る。エネルギーをカートリッジとIS本体のエネルギーとの複合式に組み替えたことによって飛躍的に火力が向上したそれは、一度の戦闘に2発という厳しい制約はあれどその威力は「現代の攻城兵器」と呼んで差支えない。

「そ、そんなおっかない装備を・・・!?」
「・・・まぁ、燃費がひどいし今回使う機会があるとは思えませんが・・・ともかく、敵はISである可能性が高いです。これだけの火力と、お二方のISがいればそうそう不測の事態は起きないでしょうが・・・不測の事態も無いとは言い切れません。ゆめゆめ油断なさらぬよう・・・」
「敵の数も分からないというのが厄介だな・・・データリンクでは既にシルバリオ・ゴスペルのバリアエネルギーは三分の一を切っている。流石は軍用ISなだけあってまだエネルギーが残っているが、パイロットの集中力が保つかどうか・・・」

――戦闘予定宙域到着まで、あと数分。



 = =



そのISの操縦者はまるで観光でもするように周囲を見渡した。その顔はヘルメットのような頭部パーツによって半ば隠されており、口元より上は見えない。

「ふむ、思った以上に展開が早かったな。上出来だと言っておこう」

真っ黒な棺桶のようなコンテナ――報告ではその中にベルーナが囚われている――を背負ったようなそのISは、まるで蝶のようなウィングを有した藍色の装甲を纏っている。線が細く、まるで折れてしまいそうな繊細さ。実在の生物をモデルとしたISは世界的に見ても殆ど無く、その特徴的な意匠から手掛かりを探ればいくらかの人間はそれの正体に行きついたかもしれない。だが、生憎この場所にそんな調べ事をする余裕のある人間はいなかった。

そして、そのISの進路を塞ぐ4機の完全武装IS。その中で一機だけ頭部のセンサの形状が違う隊長機が前に出た。

「所属不明機に次ぐ。こちらは陸上自衛隊第一空挺団特務中隊である」
「あさがお部隊か。たかが第2世代のポンコツ4機で出陣とは勇ましいな。蝶らしく蜜でも吸ってやろうか?」
「・・・毒蝶になど近寄って欲しくはない。貴様にはIS学園の重要人物を拉致した容疑を始めとした様々な嫌疑がかかっている。大人しく武装を解除して投降せよ」
「ふっ・・・くく
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ