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平成仮面ライダー戦記
プロローグ
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[1] 最後
かつて、今の世界とは別の平行世界で、仮面ライダーディケイド率いる仮面ライダー軍と…世界征服を夢想し怪人軍団を送り込んでいた首領・シャドームーン率いる大ショッカーが、世界の存亡をかけて激突した『ライダー大戦』が起こっていた。
一進一退の攻防が続き、戦いは徐々に泥沼化の様相を呈していき互いに戦力が大量に消耗していく中…リーダーのディケイドは、最終手段としてレジェンドライダーを異世界から召喚し、大ショッカーに向かって進軍する作戦を開始、ディケイド自ら先頭に立ち軍の指揮を執り進軍していったのである。
その結果、大ショッカーは首領・シャドームーンを失い壊滅、仮面ライダー軍の勝利でライダー大戦は幕を降ろした。
それから十数年…世界中の人々はライダー大戦の記憶を忘れまいとライダーシステムを独自に開発・発展させていき、やがて民間企業でも採用され広がりを見せていった。

ここは、そんなとある平行世界の地球。
この世界では仮面ライダーの開発や変身アイテムの製造が盛んであり、あらゆる場面でライダーが活躍する…ある意味個性的な世界である。
当然ながら軍事目的はもちろん、災害救助から犯人逮捕まで幅広く活躍しており、もはや生活の一部として欠かせない『職業』にまで進化していたのだ。
さて、そんな世界の日本にある小規模な研究施設。
大ショッカーを崇拝し、その理想を実現するため世界征服を企み地球を我が物にせんとする組織…財団Xが研究目的で建てたこの施設で、ある日の午前0時…異変が起こった。
ドゥンッ、ドカアァァァァァン!!
ウゥゥゥゥゥーッ!!
突如として施設の一角から大爆発が巻き起こり、一人の白衣を着けた若い科学者が脱走した。
「何だ、何があった!?」
「大変です、科学者が施設の壁を破壊して脱走しました!」
「何だと!!…おい、大至急警備員を呼んで取り押さえろ、この事が組織のトップに知れたら何と言われるかわからんぞ!!」
けたたましく鳴り響くサイレンの音と共に警備員達がガヤガヤと動き出し、サーチライトが漆黒の夜空を照らす。
逃げ出した科学者は、やや細いマスクに肩まであるブロンドの髪を持ち、さらに細身ながらも筋力のついた体型をしているため、モデルとしてなら食べていけそうな感じを受ける。
そんな彼は小脇にやや小型の銀色に輝くアタッシュケースを抱えて全力で走っており、狭い通路をゼエゼエと息も荒く走り出すものの…。
「いたぞー!」
「追え、逃がすなぁ!」
「ちいっ!!」
やっと広い通路に出たところで屋上のサーチライトに捉えられ、科学者は全速力で警備員をまこうとしたが、ようやく出入り口を見つけダッシュをかけて走り出したその時。
「ここが出口か…ん?」
「止まれ止まれ止まれぇっ!!」
警備員達の乗るジープが彼を追い抜いて行く手をはばみ、数人の警備員がジ
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