暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
76話:模擬戦決着! 勝者は…どっち!?
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「い、つつ…」
「スバルさん、大丈夫ですか!?」

ビルに開いた穴の向こう、そこに頭を押さえながら体を持ち上げたスバル。そこへ駆け寄ってきたキャロが、怪我か何かないかスバルの体を確認する。

目立った外傷はなく、小さい擦り傷や軽い打ち身程度のものだった。これなら自分でも治せる。そう判断したキャロは早速ヒーリングを開始する。
しかしスバルはそんな事気にせず、目の前の穴から外の様子を眺めていた。

「そらそら、どうしたエリオ!お前の本気はこんなもんか!?」
「くっ、ぐぅ…!」

そこでは槍型のデバイスを振るうエリオと、棍を操る士の姿。明らかに攻めているのはエリオなのに、士は余裕の態度だ。
そしてその攻防を遠目で見ているティアナ。いや、実際は見ている訳ではないのだが、

「ははは、甘いぞティアナ!」
「うそ…今のもダメ!?」

隙を見て放たれた数発の魔力弾は、二人の攻防の間に士が振り回した棍で弾かれてしまう。なんという視野の広さだろうか。
横、斜め、そして突き。時たまに振り回し魔力弾を弾く。滑らかかつ正確なその動きに、ヒーリングをしていたキャロも思わず見入っていた。

あれが昔自分が憧れた人の実力。ハンデとして棍を使っているとはいえ、それでもエリオとティアナの二人相手に圧倒している。
あの人と、もう一人の憧れた人に教われば、自分はどれだけ強くなれるだろうか。どれだけの物を身に付け、どれだけの物を守れるだろうか。

この心の高鳴りを、どうすればいいだろう。
スバルはゆっくりと立ち上がり、前を見据える。未だヒーリングは終わっていないので、キャロは驚きながらそのことを伝える。
しかしスバルはそれを拒否し、外へ出る為一歩前に進んだ。

「大丈夫。それより、ティア達をフォローしなきゃ。二人にばっか負担掛けさせていられないよ」

そういうとスバルはローラーを走らせてビルを抜けた。その背中を見ていたキャロも、フリードの鳴き声でようやく動き出す。

「…私達も頑張らないとだね、フリード」
「キュクル〜」

側で翼を打つフリードと共に、キャロはビルの穴を走り抜ける。
























「そら甘ぇぞエリオ!力こもってねぇ一撃だったぞ、もっと気合入れろ!」
「は、はい!」

真正面から打ち合っているエリオと士。そんな中でエリオの槍の使い方を訂正して、指導していく。その指導はどこかの熱血コーチさながらの、アッツアツのものだった。
勿論ティアナも隙を見て魔力弾を放つが、こちらは変わりがない。放てば放っただけ士がそれらを弾き、「まだまだ甘い」と注意する。

しかしそんな流れにも、変化は訪れる。

「はぁあっ!
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