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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
20 雪原 その三
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たのだが、私侯爵なのでと泣きながらお断りした覚えが。
 このあたり、身分が絡むから下手すると献上者に罰がいきかねないのだ。

「伝令!
 ジュルク隊が自由都市エルテルスンドを開放しました!」

 無血開城なのは分かっていたが、これで夜を外で過ごさなくてすむと思うとほっとする。
 で、明日は自由都市ベルゲン、明後日はガルビアの前にある貿易都市ドラムメンを落として、全域制圧は三日後。
 早いといえば早いのだろうが、捕虜の処遇に耐寒装備の手配等で既に6日経過している。
 住民の不満はいまだ見えてはいないが、この極寒の地においてこれだけの大軍が動いた以上、早急に手を打たないと我々が新たな略奪者に認定されかねない。

「これ以上の時間は負担が大きいわね。
 少しずつ行政を回復させますか」

 本拠地キルケネスを中心に行政組織は立ち上げている。
 現在は、ゼノビアとの間にグリフォンを使った空路を作って、パンプキンヘッドを大量に輸送してもらっている。
 もちろん、食料用だ。
 自分で歩いて、目的地で食料になってくれるからパンプキンヘッドはマジでありがたい。
 で、ガルビア半島とゼノビアの間についての処遇で頭を抱える。
 直撃できるのはたしかだ。空路ならば。
 じゃあ、その下はどうなっているのかといえば、マップ的には何もないくせに土地はある。
 つまり、未開の地というか、荒地というか、荒れてしまった地というか。
 そんな地の最後の拠点となっているのが城塞都市トロンヘイムである。
 ルートは多分こうだ。
 トロンヘイムを起点とした場合、ディアスボラ地方の工業都市ペリグーとこちらの根拠地だったポアチエ、デネブの庭の貿易都市ロスアンヘルス、ゼノビアの貿易都市フィラーハと繋がっているマップがあったはずなのだ。
 マップ外に道が伸びているのだから間違いない。
 そこがマップすらないというのは、それだけ荒れてしまった以外に理由はない。
 ホーライ王国そのものが王国滅亡と25年前の魔法による寒波で行政組織が崩壊し、ゼノビアですら辺境として荒れてルートがアヴァロン島経由の海路しか機能していなかったのだから。
 使われない街道などあっという間に荒れる。
 その結果である。
 ちらと聞いた限りでは、バーサーカー達蛮族の巣だけでなく、ゴブリンやリザードマンの巣すらあるという。
 空中補給だけで戦える訳も無く、この地に街道を敷設しないと先の侵攻すらままならないという現実に、自由都市エルテルスンドが見えてきたのに私の心はまったく晴れなかった。

 翌日。

「ちょっと後お願い」

と、テレポートひとっ飛びで飛んだのは、アヴァロン島。
 マーメイドのケートーの紹介でマーメイドとオクトパス数体を勧誘してガルビア半島にとんぼ返りし
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