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機動6課副部隊長の憂鬱な日々(リメイク版)
第1話
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してはやてがミゼット提督と呼んだ女性の側まで来ると、
はやてはピンと背を伸ばして挙手の礼をとる。

「本日は貴重なお時間を割いていただきありがとうございます、提督」

真剣な表情で言うはやてに対して、灰色の髪の女性−ミゼット・クローベル提督は
にこやかな表情を崩すことなく答礼する。

「いいえ、かまわないわよ。 それより座ったらどう?」

ミゼットの勧めに応じてはやてはソファに腰を下ろした。

「久しぶりねぇ、八神捜査官。 ちょうど3カ月ぶりくらいになるかしら?」

「そうですね。 前回お会いしたのは部隊設立のお願いに伺ったときなんで、
 ちょうどそれくらいになると思います」

そのとき、ドアがノックされトレーに紅茶を乗せた女性が入ってきて
2人の話は中断する。

はやては砂糖を2つカップに放り込み、スプーンで丁寧にかきまわした。

「それで、今日のご用はなんだったかしらね?」

カップの中身を少し飲んでから優雅な手つきでソーサーの上にカップを戻し、
ミゼットははやてに問いかける。

「部隊創設の件なんですが、人員構成を決定しましたんでご報告にと」

はやてがミゼットの方に人員リストを差し出し、
受け取ったミゼットは指でスクロールさせながら眺めていく。
その口元には笑みが浮かんでいたが、目は真剣な光を湛えていた。

すべてを読み終わるとミゼットは小さく息を吐いてから、
リストをはやてに返しつつ話しかける。

「高町1尉やハラオウン執務官、それにあなたの家族たちを所属させるのは
 以前から聞いていたけど、そのほかも優秀なスタッフを集めるのね」

口元に浮かんだ笑みを消したミゼットの言葉に対して、
はやては微笑を浮かべて頷く。

「ええ。 前線要員だけやなくて戦闘をサポートするメンバーや
 部隊運営を担うバックヤードがきちんと機能してこその前線要員やと思ってます」

「そうね。 にもかかわらずそれを理解してない指揮官のなんと多いことか・・・」

小さくため息をついたミゼットは嘆かわしいとばかりに目を閉じ、
何度か首を横に振った。
目を開けてはやての顔を見ると、ミゼットは苦笑を浮かべる。

「ところで、肝心の前線要員だけどずいぶんと若い子を集めるのね。
 2人は訓練校を卒業したばかりで、2人はまだ10歳そこそこ。
 青田買いにしてもちょっと早すぎじゃない?」

「まだ予定ですけどね。 本人たちにはまだ話を通してないんで」

「あらまあ。 知らぬは本人ばかりなり、なのね」

肩をすくめて言うはやてに対して、ミゼットは困ったように眉尻を下げつつ
口に手を当てて上品に笑う。

「それにしても、前線要員にここまで高ランクの魔導師を集めたのは感心するけ
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