暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
GGO
〜銃声と硝煙の輪舞〜
現実の弾丸
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部屋の電気は点いておる。不審に思った大家は電子ロックを開錠して踏み込んで――――」

蓮が持っている方の紙を指差す。

「その男、茂村保(しげむらたもつ)二十六歳が死亡しているのを発見したそうじゃ。部屋は散らかっていたが荒らされてはなく、遺体はベッドに横になっていた。そして頭には――――」

「「アミュスフィア………」」

金属リングを二つ重ねたような形のヘッドギア型フルダイブ機器を二人して思い起こしながら、少年と少女は老人の話に耳を傾ける。

「その通りじゃ。すぐに家族に連絡が行き、変死ということで司法解剖が行われた。死因は急性心不全となっている。しかし、その原因は今でも解かっておらん」

何で民間人。しかも関係者でもないシゲさんがここまでの情報を、という疑問ははっきり言って超今更感なので、あえて何も言わない。

「それで、その茂村さんとGGOと、何の関連があるの?」

その通り。

正直その手の話は、VR技術が普及した今日では、あまり珍しい話でもない。

何せ、現実世界で何も食わなくても、向こうで仮想の食べ物を詰め込むと偽りの満腹感が発生し、それは数時間にもわたって持続するからだ。

廃人級、と呼ばれる超コアなゲーマーにとっては、飯代は浮くしプレイ時間は増やせるしで、一日どころか二日に一食という人間も珍しいものとはなっていない。

しかし、当然という事実として、そんな事を続けていれば身体に悪影響を及ぼさない訳がない。

栄養失調というのはザラで、発作を起こして倒れ、一人暮らしゆえにそのまま――――というのも全くありえない話ではない。

ふぅ、と。

紫煙をゆるゆると吐いて、老人は長い年月が年輪のように刻み込まれた顔をクシャリと歪ませた。

「この茂村君は、プロのGGOプレイヤーだったのじゃが、亡くなった時はどうも《MMOストリーム》にアバター名《ゼクシード》として出演していたらしい」

彼が言ったのは、結構有名なネット放送局の名前である。

今の放送局というのは、かなりの割合で仮想世界に移行しつつある。その理由としては単純で、仮想世界で撮影したほうが安くつくからだ。

MMOストリームもその例に漏れず、ほぼ全て仮想世界で撮影する放送局だったはず。

その内容は現実世界でも見れるのだが、しかし同時に無数のVRMMOワールド内でも宿屋や酒場などで常時放送されており、やはりプレイヤー達は《中》で視聴する事を好む。蓮や木綿季もたまにALO内の家にて見ることがある。

あの局の番組中で、そんなプレイヤーを招き入れるとすれば一つ。

人気コーナー、《今週の勝ち組さん》であろう。

「え?じゃあ、番組に出演してる最中に亡くなったってこと?」

困惑げに放たれた少女の問いに、
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