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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第一話 僕が大家!?しかも何このお屋敷!その二
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「この娘達と約束をしたんだよ」
「どういう約束だよ」
「観光で大阪に連れて行ってやるってな」
「そんな約束してたのかよ」
「それで今から大阪に案内するんだよ」
 大阪は僕達のいる神戸市長田区八条町から近い、電車なら本当にすぐだ。僕もよく遊びに行っている。大好きな街だ。
「北な」
「じゃあ今からか」
「ちょっと行って来るな。留守番宜しくな」
「ったく、一月に一日家にいたらいい方だな」
「もてる男は辛いよな」
「そういうのは無節操って言うんだよ。本当に何でこんな親父なんだよ」
 僕は口を尖らせて親父に抗議した。
「そのうちえらい目に逢うからな」
「女性問題で、だな」
「そうだよ、三角関係なり四角関係な」
「最高五十四角関係になったことがあるぜ」
「それ一体どんな関係だよ」
 はっきり言って想像出来なかった、何処のハーレムの話だと思った。
「つまり五十三人と一度に付き合ってたのかよ、その時」
「そうだよ、一日に十五人相手にしたりとかな」
 ここまで来ると従軍慰安婦と夜も昼も淫らの限りを尽くしたという日本軍レベルだ。もっとも従軍慰安婦なんていなかったのは僕も知ってるが。
「大変だったぜ」
「よくそんな生活してて身体がもってるな」
「オットセイのエキス飲んでユンケルもリッター瓶で飲んでるからな」
「それ人間の会話じゃねえよ」
 また言う僕だった、呆れ果てながら。
「それでその五十四角関係でもかよ」
「全然平気だったぜ」
「何でそれで刺されたりしないんだ」
「それは俺の人徳故だな」
「あんたに人徳なんてあってたまるか」
 こんな女好きにだ。
「悪運が強いんだろ」
「ふふふ、悪運が強いか。それもよい」
「急に曹操孟徳さんになるんじゃないよ。とにかく今日もかよ」
「ああ、俺は家にいないからな」
 早速その二人の美人さんを左右それぞれの手に抱えながら言う。
「宜しくな」
「わかったよ。また今日も一人か」
 広い家にだ、これが随分と寂しい。僕はそう思うと思わず溜息をついた。
「御飯食べてお風呂入って寝るか」
「そうだな。けれどそのうちな」
「そのうち?」
「家族が増えるぜ」
「やったねタエちゃん、じゃなくてな」
 2ちゃんのネタで返してからあらためて問い返した。
「家族が増える?どういうことだよ」
「ははは、数日中にわかるからな」
「まさかと思うけれど再婚したとかか?」
「だからそのうちわかる。あとな」
「あと?」
「御前の就職先も見付かるかもな」
「就職先って僕まだ高校生だぜ」
 この言葉の意味はわからなかった、ガチで。それで僕は親父にいぶかしむ顔になってまた問い返した。
「就職なんてまだ先だろ」
「それが決まるんだよ」
「だから何処にだよ」
「そのうちわかるさ
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