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『自分:第1章』
『手切れ金』

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ユウと逢うことになった。
高松駅。
クソチンピラが接触してた。
調べられてた。
此処で逢うって。
何の為に...?


ユウは無言で睨みつけるように来た。
何処迄知ってるんか...
このまま別れてくれたら楽。

クソチンピラ来た。
ユウは、怖がる素振りも無い。
近付いて行った。
封筒を渡した。

『持ってきました。二度と関わらんといて下さい。』

『...ガキが生意気に!なんぼ稼いだんぞ!』

『20あります。』

『ほぉ〜、まぁえっか!』

『島にも二度と行かんといて下さい。』

『へぇへぇわかったわかった!』


ユウに引っ張られる手首が痛い。
傷が開いた。
察しは付いた。

『返す!』

アイツに渡す筈の封筒をユウに叩きつけた。

『なんぞコレ!!ふざけとんか。手切れ金か?何したらこんな金降ってくんの?喧嘩売っとん!』

『風俗。デリ。抜き。アイツが周りに何するか解らんかったから払うしかなかった。
最近取り立て来んかったから溜まっていっただけ。
実際ユウに被害いってるし。解ったやろ?どんだけ自分が最低な女か。
もう関わらんで良いよ。こんな奴のせいで必死で働いた金取られて馬鹿やん。放っといて!!』


『放っとけるわけなかろうが!クソバカ!また傷も増やしてから!たかがこんだけの事で俺が身ぃ退く思とんか!!!なめんな!!』

『付き合ってても良いことやか無いやんか!毎日会えて、楽しく笑って過ごせる可愛い普通の子と付き合いや。その方が絶対楽やし幸せやんか。』

『俺の幸せ?んなもんおまえが決める事ちゃうやろが!俺は何があってもおまえとは別れん!離したらん!』

『嫌や!それが重いんじゃって!そんな想って貰えるような人間ちゃうし!!』


己の無力さ、馬鹿さ加減に呆れて吐きそう。


仕事は辞めん。
抵抗?
試してる?


諦めて欲しい。
身を退いて欲しい。
嫌いになって欲しい。


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